検索窓
今日:6 hit、昨日:7 hit、合計:121,435 hit

其ノ肆拾肆 ページ46

Aside

「まぁ、首領秘書なんて、名だけだから気にしなくても良いよ。
君は、夏樹くんの補佐に尽力しなさい。」

「はい。有難う御座います。」

もう一度頭を下げた涙くんに、エリス嬢が近付く。

「ルイコウね!エリスよ。よろしく!」

「宜しくお願い致します。」

「そんな話し方じゃなくて良いわよ。
Aとかと同じように話して頂戴!」

涙くんは、視線で私に問いかける。

「好きにしなよ。」

「嗚呼、判った。なら、次からはこの話し方にしよう。」

エリス嬢の顔が一気に明るくなる。

エリス嬢は、涙くんのことを気に入ったらしく、色々質問していた。

何?このツーショット。めっちゃ和む。

…………可愛い。

ほのぼのと和んでいると、視線を感じる。

感じた視線の方を向くと、首領がにこにこと笑っていた。

まるで同志を見つけたかのような、そんな笑み……

私は口パクで、

「ち、が、い、ま、す。」

とだけ云っておいた。

「何かあったのか?」

私と首領を交互に見ながら、首を傾げる涙くん。

「いや、何でもないよ。
では、私達はこの辺で失礼致します。」

「もう帰っちゃうの?いやよ!
Aと、ルイコウと遊びたいわ!」

私達の服の袖を掴んで、引き留めようとするエリス嬢。

「済みません。まだ、挨拶が残っているので。
また来るので、その時に。」

「絶対に、絶対よ!」

「はい。それでは、首領……」

「ああ、うん。じゃあ改めて、宜しくね?涙香くん。」

「はい、宜しくお願い致します。
それでは、失礼致します。」

「また来るのよ!Aも、ルイコウも、わかったわね!」

「はい、勿論です。それじゃあ、失礼しました。」

こうして、私達は首領室を出た。

扉の開いた昇降機に真っ直ぐ向かって行く。

「次は、龍くんの処だね。さっさと行っちゃおうか。」

「嗚呼。」

昇降機に乗り、振り返る。

それと同時に、昇降機の扉が静かに閉じた。

続編移行のお知らせ→←其ノ肆拾参



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (69 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
138人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

舞花 ひめ(プロフ) - 櫻色華伝さん» コメント有難う御座います!涙香くん、可愛いですよね!私もデレデレしながら書いてます(( これからも頑張って更新させて頂くので、これからも宜しくお願い致します。 (2020年1月8日 10時) (レス) id: 56c3681e86 (このIDを非表示/違反報告)
櫻色華伝(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!夢主(私は累-かさね-ちゃんとしてます)LOVEの涙香くん可愛すぎる!応援してます。更新頑張ってください! (2020年1月7日 15時) (レス) id: bb11e6ace8 (このIDを非表示/違反報告)
舞花 ひめ(プロフ) - ▼とあるヰ琉兎さん» 有難う御座います!頑張って更新させて頂くので、楽しんで頂ければ幸いです!▼とあるヰ琉兎さんも、頑張って下さい!応援してます! (2019年4月3日 22時) (レス) id: 95f7a369ce (このIDを非表示/違反報告)
▼とあるヰ琉兎(プロフ) - 首領の意味深な発言や芥川との関係が良かったです!!この先どう進んでいくか気になります。更新楽しみにしてます!!これからも、応援してます(´ω`*) (2019年4月3日 21時) (レス) id: ff0f774975 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:舞花 ひめ | 作成日時:2019年3月1日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。