青い炎とハリネズミと私【ソニック】 (ページ25)

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Blue23:能力ページ25

キューバ『Aにはね、不思議な能力(ちから)がある。それは青い炎を操ることができるんだ』
ｿﾆｯｸ｢青い………炎………｣
ｼｬﾄﾞｳ｢………………………｣
キューバ『その炎はありとあらゆるモノを焼き付くし、または怪我(ケガ)や病気を治すことだってできるんだ。その炎を使ってAは君たちの怪我を治したんだよ』
ｼﾙﾊﾞｰ｢えっ！？本当なのか？！｣
Aはコクッとうなずく。
キューバ『あの植物、人喰い野バラを倒したのもAの炎だよ』
ソニックたちはAを見る。
Aは顔を反らした。
キューバ『ゴメンね。Aはこのことがバレたらソニックたちに嫌われるんじゃないかってとても怖かったんだ』
A｢………………｣
沈黙が流れる。
刹那(せつな)。
ｿﾆｯｸ｢何で俺たちがAを嫌いになるんだ？｣
ソニックが言った。
Aは驚いてソニックを見る。
ｿﾆｯｸ｢Aは何も知らない俺たちを手当てして、ここに居(い)ても良いって言ってくれた優しい子じゃないか。今さら嫌いなんかならないぜ？なぁ？｣
ソニックはシャドウとシルバーを見た。
シャドウは何も言わないがコクッとうなずいた。
ｼﾙﾊﾞｰ｢ああ。オレの仲間に炎を操れるヤツがいるんだ。別に不思議じゃないぜ！｣
シルバーはそう言うとニカッと笑った。
Aは混乱と動揺で目を見開いた。
A｢本、当に？｣
ｼｬﾄﾞｳ｢嘘(ウソ)ついて何の得がある？｣
シャドウが言った。
A｢こんな………化け物(ヤツ)でも？｣
ｿﾆｯｸ｢Yes！｣
ｼﾙﾊﾞｰ｢もちろんさ！｣
Aは胸の中で何かがパンッ！と弾け、崩れていく気がした。
嬉しさ溢れてくる。
ボヤッと視界が滲(にじ)む。
A｢ありが、と……………｣
Aは涙をグッとこらえ、絞り出すように声を発した。
ソニックたちは笑った。
Aは言った。
A｢私、パイ作ってくる｣
キューバ『あの新緑の魔女の？』
Aはうなずく。
ｼﾙﾊﾞｰ｢オレ、何か手伝おうか？｣
キューバ『いいの？』
ｼﾙﾊﾞｰ｢ああ｣
ｿﾆｯｸ｢俺も！｣
ｼｬﾄﾞｳ｢………僕も｣
ｿﾆｯｸ｢おっ！シャドウが手伝うなんて、以外だな～！｣
ｼｬﾄﾞｳ｢失礼な。君とは違って、僕は真面目だ｣
ｿﾆｯｸ｢どうだか｣
キューバ『ちょっと２人共！』
急に騒がしくなる。
Aはフードの中からクスリと笑った。