出会いはネコでした 【弱虫ペダル】

RIDE.7 ページ7

〜荒北〜



｢あ、あら…きたさ……」


何度も角度を変えてキスをすると息を整える姿が妙に色っぽかった



うわやべ……我慢できねェ






Aチャンだってこうなること分かっててここにいるんだろうし合意の上っつーことで




｢荒北さん…？」


服に手をかけたのはいいがそっから進めねぇ



散々キスをしといてその先が出来ないなんてヘタレかよ！！




涙目のAチャンと目が合うと本気でいけないことをしてる感じがしてきた




荒北｢……飲みもん買ってくる」


｢あ…はい」









荒北｢//////」


部屋を出て一人になって冷静になるとオレのしようとしてた事がヤバいことに気付いた



Aチャンも抵抗とかしろよ


何ちゃっかり受け入れてんだよ




まさか高校生にもなってあの意味わかんねーとかないよな



授業で習うよな！？


ピュアすぎだっての


普通に息してるだけなのに心臓が痛い


新開｢おー靖友。何してんの」


荒北｢見りゃわかんだろ。ジュース買いにきてんだよ」


新開｢オレには顔を赤くして座り込んでるようにしか見えなかったが」


それはしょうがねぇだろ


Aチャンが可愛すぎんのがダメなんだよ



高校生にもなって無防備な天然はタチが悪い


しかもそれをオレの前で晒すんだぞ！？



耐えられるかっての！！


あぁもう！！


ズルいんだよ

計算じゃなくあんなことするのは


新開｢あのさ靖友。Aのこと好きじゃないんだよな｣


荒北｢……あぁ」


新開｢だったらオレのこと協力してくれるか」


荒北｢協力？」


新開｢Aと付き合えるように」


荒北｢何でオレが！」


新開｢ダメか？Aのことを何とも想ってないから、まぁ…安全だと思って」


荒北｢あぁ嫌いだよ！Aチャンなんて。けどだからってオレが｢靖友」


荒北｢あﾞ！？話の途中だろうが」


新開｢うし…ろ」


荒北｢はぁ？後ろ……？」


｢あ…の。財布忘れてたから届…けに」


どっからだ！？


どっから聞かれた！！？


財布を受け取ろうと近づくと指先が僅かに震えていた




荒北｢Aチャ…」


｢大丈夫です！荒北さんが私のこと嫌いなのわかってますから！」



一番聞かれたくないとこ聞かれて、嫌な方向に誤解されてる



分かってるって言いつつ目に涙溜めんのは反則だろ



誤解を解かないとと思いつつも頭がフリーズして動けない


違う、そうじゃない


嫌いじゃない


だから泣くな


そう言いたいのに言葉は出てこない

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