milky way 4

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数日たったある日、また藤ヶ谷さんが私のお店にやってきた。



藤｢久しぶり。



元気だった？｣



｢…お久しぶりです。｣




藤｢…今日の夜空いてる？



ご飯、行かない？｣



化粧品を見てるふりをしながらいつものように話してくる藤ヶ谷さん。


藤ヶ谷さんにもちゃんと返事しないと…。




｢藤ヶ谷さん、この間の返事なんですけど…。｣




すると、



藤｢まだ聞く気になれないなぁ。



だって、俺のこと知らないでしょ？｣



そう言われてしまった。




｢…でも！｣



藤｢せめて俺のこと知ってからでも遅くないと思うけどなぁ。


だから、今日どうかな？｣






｢…すみません。



私まだ前付き合ってた人の事が好きなんです。

だから、ごめんなさい。｣




まだ彼を忘れていないのに、他の人のことなんて考えれない…考えたくない。


すると、




藤｢…前付き合ってた？



北山と別れたの？｣




そう言ってきた。




｢…前お付き合いしてた人とは別れました。｣



藤｢別れたんだ、まだ付き合ってるのかと思ってたけど。



じゃあ尚更チャンスじゃん。


…って言いたいけどさ、泣かないでよ。


ほかの人にバレちゃうよ？｣




藤ヶ谷さんが人差し指で私の涙を止めてくれた時、自分が涙を流していることに気づいた。



｢…あれ、違うんです。



コンタクトが合わなくて、目が痛くて、それで…｣



咄嗟の言い訳。

こんな嘘通じるわけないのに。



だって、自分が泣いてることなんて気づかなかったから。



そしたら、




藤｢…ごめんね。


泣かせたかったんじゃないんだ。



ごめんね。｣





これお願いします、と言って新商品のリップを手に取って私に渡してきた。


藤｢これ買ったら帰るから。


困らせちゃって、ごめん。




…きっと大丈夫だから。

でも本当にAちゃんに会えてよかった。


なんか、普通の生活に憧れちゃったなぁ。



…今度は渉と3人で、お散歩とかどう？

もちろん変な感情とかなしだから。


ただの"ペットショップ友達"として！(笑)｣






お会計を済まし、商品を渡すと、



藤｢Aちゃんみたいに一途に愛したかったし、愛されたかったなぁ。｣




そう一言言って、ニコッと笑い、



藤｢またね。｣



帰っていった。



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