教師×生徒 y ページ2
.
また横尾先生が男子生徒を叱っている。
掃除をサボったとか、挨拶がしなかったとか、些細なことでも注意する数学の担当の横尾先生。あと、生徒指導もしてる。
なのに先生はそこまで嫌われていない。
それはただ叱ってるだけじゃなくてちゃんと相手を納得させてたりするから。
私はそんな姿を見て先生にどんどん惹かれていったんだ。
先生を好きになったのは高２の冬。
３年生の先輩が他の先生に責められていた。お酒飲んだんだろ？って。
それで推薦も取り消し…ってなる予定だったけど、横尾先生がその人の無実を晴らしたんだ。
いろんな人に聞いて、他の生徒が罪を擦り付けてること知って、本気で怒って…。
人のために正しいことしてる先生を見て好きになっていた。
でも、そういう先生だから生徒が好きって伝えてもどうせきっぱり断るってことはわかってる。
でも、可能性があるならかけたいって思った。
3年になって数学で分からないところは毎日のように聞きに行ったし、先生がペットを飼ってるって知ってからはうちの犬を見せたりした。
数ヶ月後、大学も決まって先生のところに行った時に、
｢先生って、彼女いる？｣
って聞いてみたんだ。
横｢…いないよ。
言っとくけど無理だから。｣
聞いただけなのに告白される前に降られてしまった。
でもこうなることなんて、想定内だし…。
でもあまりにもきっぱり言われて少しショックを受けてしまう。
すると、
横｢お前、俺のこと好きだろ。｣
って。
｢…先生がそんなこと言っていいの？｣
そしたら笑いながら
横｢今は俺とお前しかいないし。｣
って。
｢私の気持ちわかってて二人であってたんですか？｣
横｢まぁね。お前って単純だし。｣
そう言われて弄ばれた気分。悲しくなってその場から立ち上がった。
｢…帰ります。｣
先生がひどい人だなんて思ってなかった。
すると、
横｢まだ何も言ってないんだけど。｣
私の腕を掴んだ。
横｢俺、人には厳しいけど自分には弱いんだ。｣
｢え？｣
…どういう意味？
横｢人を好きになったらさ、感情なんて抑えれないよね。それは大人だって子供だって同じ。
一回しか言わないからよく聞いてて。
…俺、好きだよお前のこと。｣
｢…嘘｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 291人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：yun
| 作成日時：2017年12月16日 8時
