kn×ut キスの味 ページ7
utside
初めてのキスは、涙の味だった。
ーー
コ「次はいつになるんやろ。あいつらの顔見れんのも。」
街はクリスマス真っ只中で、イルミネーションが輝いている。
寒い風が頬をかすめ、シッマから貰ったマフラーを引っ張り上げた。
鬱「無理せんで良いよ。しょうがないことやし。」
大きな荷物を持ったシッマと、何も持たない俺。
コ「クリスマスに転勤なんて悲しいな、中々。」
そう笑うシッマは、何だか寂しそうで。
でも、何もすることが出来なかった。
カップルが楽しそうに隣を歩いていくのを、何となく見つめていた。
俺も勇気があれば、あんな感じにシッマとなれるんやろか。なんて思っても答えは見つからなくて、視線を前に向けた。
鬱「寒いなぁ、向こうはこっちより寒いんかな、暖かいんかな。ま、俺には分からんか。」
シッマに着いていけたら、良いのに。
そしたら、こんな思いせんのに。
駅に着くと、沢山の人がそれぞれの想いを胸に歩いていく。
家族にカップル、スーツ姿のサラリーマン。
クリスマスなんて感じないくらいに、人々は焦っていた。
コ「あと十五分か…ホームで待っとこ。」
シッマと思い出話をしながら、時間を刻む時計を眺めていた。
鬱「…向こうでも、元気に。」
コ「あいつらに宜しくな。」
あと五分。出発時間まではあと少し。
ホームにはカップルが寂しそうに話していて。
大分前から転勤とは聞いてたし、分かってるはずなのに。
俺の体は震えて視界はぼやけてくる。
もうすぐ新幹線が出るのに、早く掴んだこの手を離さなきゃ。
コ「…どうしたん。」
俺だけが勝手に抱いてる気持ちを許してください。
鬱「あ、んな…シッマのこ、と…」
早く言わなきゃ、と息を吸う。
ために上げた顔には俺が恋した、あの顔だけが映っていた。
唇に当たる暖かいものと、背中にまわされたシッマの手。
初めてのキスは、涙の味だった。
シ「…じゃあな。」
酷いって、シッマ。
そんなんされたら、シッマのことしか思えへんやん。
閉まってくドアに向かって、俺はただ、
鬱「ずっと好きやったよ。」
と呟くことしか出来なかった。
次はしっかり返事頂戴な。
ーー
ボカロの「初めての恋が終わる時」パロです。
鬱先生にあうなぁと思ったので書いてみました。
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ウレツ - osutが見たいです。よかったですよ！ (10月12日 7時) (
レス) @page26 id: 227813be4a (このIDを非表示/違反報告)
足が痺れる、、、病気？ - 大先生が、何をいったかって？ふっ、そんなこと僕の小さい脳みそでわかると思うかい！？(４１ページ) (2022年4月24日 23時) (レス) @page41 id: 10c992112a (このIDを非表示/違反報告)
足が痺れる、、、病気？ - 誤字は草。em総受け、、、ﾁﾗｯ (2022年4月24日 17時) (レス) @page20 id: 10c992112a (このIDを非表示/違反報告)
天音 - すみません。誤字です。紙じゃなくて神、、 (2022年2月12日 19時) (レス) @page20 id: 85e6b27186 (このIDを非表示/違反報告)
天音 - shp総受け紙ですね！あと、リクでzm×shpほしいです。！できたらで良いので！これからも頑張ってください！ (2022年2月12日 18時) (レス) id: 85e6b27186 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和菓(とうふ) | 作成日時：2018年10月28日 17時
