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文化祭も終わり、三年生の私たちのイベントは残すところ受験だけとなった。


ここからが踏ん張り時。そう先生も言っていた。


今日もいつものように四人で勉強会をした帰り道、えおえおと二人になり私はずっと考えていたことを告げる覚悟を決めた。


「…えおえおあのね」
「あ、そう言えばA新しく発売されたあれ、飲んだ?俺飲んだんだけど、あんまでさぁ、あの類は何もしないほうがやっぱうまいね」
「えおえ…」
「そういや、昨日寝てる時ここ引っかかれてさー、寝込み襲うとか反則だよねー」
「あの…っ」
「Aは今俺から離れようとしてる、違う?」


抱きしめられた腕に力がこもったのがわかる。


私の肩口に顔をうずめるえおえおの吐息が熱い。


それでも…。


それでも揺らいじゃダメだ。


泣いちゃダメだ。


「えおえお、あのね。私先生が好き。もうこれ以上中途半端なことできない」
「それでもいいから一緒にいたいって言ったじゃん?

…ひどいこと言うけど、先生はAのことひとりの生徒としか見てないよ?」
「…それでもいいの。ひどいこと言うけどえおえおにはもっと素敵な人きっと見つかるよ?」
「ほんと、ひどいな」


ふふふって笑って埋めていた顔が上がると、視線が絡む。


「今回は揺らがないんだね」
「…うん」
「Aが好きだよ」
「ありがとう、えおえお」
「…俺こそありがとう。幸せだった」
「私は何もしてないよ」


私は何もしてない。


波瑠の言う通り優しいえおえおにすがってただけで、私の気持ちを救おうとしてくれた彼のことを好きになることができなかった。


「ううん、Aは俺のこと好きになろうとしてくれた。それがずげえ伝わったし嬉しかったよ、ありがとう」



腰に回されていた腕が離れたかと思えば優しい手つきで頬を包まれ、顔を上げられる。


「最後だから、ごめんね」そう言って、私の唇に口付けた。



「応援するとまでは悔しいから言えないけど、先生と少しでもよくなれるといいね」


頰に添えられていた手は次に頭に乗せられ、軽く撫でられる。


私が小さく頷くと、えおえおは柔らかく笑った。
そしてすぐにいたずらっぽい笑みを浮かべて


「でもその前に志望校合格しないと、ここで終わっちゃうね」


とクスクス笑った。


そんなえおえおに「ありがとう」と言うと、私の頭の上で手をポンポンと二回動かした。

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007(プロフ) - 有馬さん» ありがとうございます!では早速…♪ (2018年12月24日 6時) (レス) id: 378ccf97ed (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 007さん» もちろんいいですよ〜! (2018年12月23日 20時) (レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 千平さん» お返事遅くなりすみません。不愉快とか思ってないですよ!私もぽいかな〜?って考えながら書いていたので笑 ありがとうございます! (2018年12月23日 20時) (レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
007(プロフ) - fbさん以外のmsspメンバーのフルネーム、ここから取ってもいいですかね…? (2018年12月23日 20時) (レス) id: 378ccf97ed (このIDを非表示/違反報告)
千平(プロフ) - 有馬さん» いえいえ!!!!!そういう訳じゃないです!!!!!こちらこそ不愉快に思われましたらすみません、削除させて頂きました 頑張ってください (2018年8月23日 17時) (レス) id: e2b806019f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:有馬 | 作成日時:2018年5月24日 19時

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