良い子 ページ14
‧✧̣̇‧
暫く沈黙の時間が流れる。
堪らず目をそらし、再び景色を映して言う。
『やっぱフッ軽だと誘いやすいですよね！でも、どうせなら売り上げに繋がるホストクラブのお客さんを呼べば良かったのに、なんて…』
駄目だな、相手はターゲットなんだから余計な事言って不信感煽らなきゃいいのに。
分かっているのに止められない。
「あのね、Aちゃん」
もごもご喋っていたのを遮られた。
『…はい』
正面へ視線を戻すと、そこにはいつになく真剣な瞳の彼が居た。
「確かに誘ったらきっと来てくれるだろうなと思ったよ。でもそれだけで声を掛けたわけじゃない」
『そうなんですね。少しでも良く思ってくれてるのなら良かったです！それじゃもうこの話は…』
「Aちゃんはさ、沢山良いところがあるのに自分を謙遜し過ぎじゃない？もっと率直に言うと、卑下してる」
『そう、ですかね…。自分じゃよく分からなくて』
「俺はそう感じるかな。今の質問もそれ故やない？」
なんでこう察しがいいんだろう。
何も言えず黙る。
続けて口を開いたのは不破だった。
「まだ知り合って日が浅いから説得力ないかもだけどさ、Aちゃんめっちゃ良い子だから自信持ってよ」
⎯⎯⎯⎯良い子⎯⎯⎯⎯
ドクンと鳴る心臓。しかしこれは先ほどまでの胸の高鳴りとは全く異なっていた。
脳裏に、今まで仕留めたターゲットの横たわる姿がちらつく。
良い子と評されるにはあまりにもかけ離れていた。
笑みを浮かべ口を開く。
『あは、不破さんってほんっと女の子を喜ばせるのに長けてるんですね。ありがとうございます！嬉しいです』
「違うって、喜ばせたいからじゃなくて本当に思ってる事だからやぞ？」
『も〜そんなしてくれてもお金になりませんってー！』
「なんで分からへんかな〜、俺Aちゃんのこと、」
「はーーーい、ご乗車ありがとうございました〜」
気付くと観覧車のドアが開けられ、従業員が顔を覗かせた。
『降りましょ！不破さん』
観覧車から降り、地面に立つ。
『言い忘れてたんですが、明日予定があってそろそろ帰らなきゃなんですよね！ごめんなさい』
嘘だとバレても仕方ない。このまま一緒に居たらどうにかなってしまいそうだ。
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ソラ(プロフ) - 。さん» 読んでいただきありがとうございます！イケメンを意識して書いたので、汲み取っていただき嬉しいです✨ (2022年8月25日 10時) (
レス) @page2 id: abe5196d9b (このIDを非表示/違反報告)
。 - fwイケメンすぎ……確かに翻弄されそう() (2022年8月19日 16時) (レス) id: 5f3e56882d (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 七瀬えぬ??@Nの嫁さん» コメントありがとうございます！なるべく違和感なく努めているので、そう言っていただけると励みになります！まだもう少し続くので、お楽しみにしててください♪ (2022年6月24日 10時) (レス) @page26 id: abe5196d9b (このIDを非表示/違反報告)
七瀬えぬ??@Nの嫁(プロフ) - ストーリー性もしっかりしてて読んでいて違和感なくしっかり読めます((ガチ感想ごめんなさい泣、、面白いしすごく感情がうまく伝わってきてまじサイコーっす。！！ (2022年6月23日 18時) (レス) @page26 id: 73fef89aef (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - mamaさん» お読みいただきありがとうございます！感想はモチベに繋がりますので、本当に有難いです！更新はまちまちになりますが、気長に待っていてくださいませ！ (2022年6月22日 15時) (レス) id: abe5196d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソラ | 作成日時：2022年4月30日 20時
