彼氏は声優男子【梅原裕一郎】

episode 3 ページ4

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｢結子、待たせてごめんね！！｣




私は少し待ち合わせの時間に遅れてしまったことを謝りながら、結子に近づいていく。




｢全然大丈夫、私も今来たとこだから！それよりA、今日は池袋のアニメイトなんだねえ｣




そう、私たちは今2人でアニメイト池袋店に来ている。




｢うん、たまには気分転換にいいかなーって｣




｢うんうん、たまにはそれもいいよね！
私もたまに気分転換にお店変えたりするし〜。じゃあさっそく見てまわろっか！｣




そうして私たちは、それぞれ店内をまわった。




やっぱり、いつ来ても楽しいなあ…




別に新商品が出ているわけでもないのに頻繁に来てしまうのは、
何か新しい発見があるかもしれないという期待を抱いてしまうから。




そうして、気づいたらお店に入って3時間を過ぎていた。




｢A〜！私はもう見終わりましたよ〜！｣




私が結子を探していると、結子のほうから私を見つけに来てくれた。




｢あ、結子、私も今ちょうど探してたところだったんだ！もうそろそろ帰ろうか？｣




そうして私たちは店内を出ると、辺りはすっかり真っ暗になっていた。




もうすぐ冬になるからかな、暗くなるのが早い気がする。




私と結子は乗る電車が違うからこの池袋駅で別れることになる。




｢じゃあ結子、また明日ね｣




｢うん！A、今日は誘ってくれてありがとう！あとから戦利品の報告するね〜！｣




そうして結子は私の姿が見えなくなるまで手を振り続けてくれた。





今日は楽しかったなあ…
やっぱり、友達とアニメイトに行くのもたまにはいいかもしれない。




私はそのまま電車に乗り、家からの最寄りの駅で降りた。




そうだ、今日の夜ご飯のこと考えてなかったな…
とりあえずもう遅いから、コンビニでいっか。




私は女子らしからぬ考えで、近くのコンビニに寄った。




『いらっしゃいませー』




馴染みの店員さんの声とともに私はコンビニに足を踏み入れた。



今日は…カップラーメンでいっか、



帰ったらラーメン食べながら梅ちゃん見て…あ、明日までに提出しなくちゃいけないレポートも…



そんなことを考えながらレジに向かっていると、
私はいかにも不審者そうな男性と肩がぶつかってしまった。




｢わ、すみません！｣




私は咄嗟に謝った。




｢いえ、こちらこそすみません｣




何気ないその男性の声は、私がいつも聞いている声に







とてもそっくりだった。

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