いつだってそばにいて (ページ39)

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いつも通りゲームをしてた廉が顔を上げてニヤッと笑うから、あー海人、こりゃずーっといじられっぞ、と少し不憫に思う笑

そういえばこの子はうちで1番の泣き虫だったわ。

ちっちゃい頃はいつも泣いてて、その声に紫耀が反応して泣いて、その逆も然りでもう悪循環も悪循環笑

Aは共泣きって呼んでたな笑

気付いたらしっかりしてたなぁ、なんて思うけど、もしかしたら精一杯背伸びしてくれてただけなのかも。

あれ、紫耀大丈夫かなって、ふと彼を見ると、

ん？こっち見てる？

うそ、泣く？

だけどそんな予想に反して、

「かいちゃん痛いー？」

なんて聞いてくるからもうびっくり。

心配してんだ、

きっと紫耀は顔に貼ってるガーゼを見て、そこが痛くて泣いてると思ってるんだろうな、

テクテク歩いてくる紫耀が、突然海人の頭をポンポンして、

「紫耀の痛いの、こうやったら無くなるね」

って口調がAそっくり。紫耀が泣いてたとき、Aがよくやってたやつ。名前が紫耀のままなのは惜しいけど笑

その手つきは少しぶきっちょだけど、

うん、そう、この家の長男は紫耀だ。

そのやり取りに俺まで泣きそうになる。

マイペースな紫耀さんは、フラ～っと元居た場所に戻っちゃったけど、

それでもシクシク泣いちゃう海人の背中をポンポン、って叩いてたらそのまんま寝ちゃって、

廉が「赤ちゃんかよ」ってからかってるのを聞いたらめちゃめちゃ怒るだろうな～海人。笑

うん、でも、もうきっと海人は大丈夫だ。

終