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「……北斗ぼっちだ」
構内でたまに見かける最近の北斗、たいていぼっち。みかけると「ほーくとー！」って走ってく慎太郎に、いつもホッとする。目が合ったら手を振って笑うのが精一杯で、笑って振り返してくれる北斗に「桜庭ちゃんとなにかあった？」って聞く勇気は流石になかった。
「……慎太郎、北斗、」
「あー。喧嘩してんのかな？わかないけど、今日も北斗とめしー！」
慎太郎は北斗の話を出すと、話を流して誤魔化すようになった。好き、とかそういうのを置いといても1人で寂しそうにしてるの見たくない。
それに比例して桜庭ちゃんがこちらをじーっと見つめてることも増えた気がする。学部が違うからそんなに会わない、はずなのに。目が合ってヘラ、と笑うと気まずそうに笑って手を振る。どんなよっ友なんだろう、これ。
「………みっちゃん。私の顔怖い？」
「え？気でも狂ったの？」
「いや、桜庭ちゃん、私の方じーっとみてさ。目が合うと逃げるのよ」
なんかついてる？って冗談まじりに笑うと、「話したいことでもあるんじゃない？ふつうに。」塩対応。つっこんでほしかっとに…
「今度のサークルの時、さりげなく聞いてみようかな…」
「Aのこと、みてくること？」
「……あと北斗とのこと」
余計なお世話、だとは思うけど。と付け足すと、「ほんと。Aが気にすることじゃないのに！ばかだわ！」って笑われる。いや、ほんとね、世話好きばばあみたいでやだけど、北斗があんな暗い顔してる方がやだ。とか思っちゃう。
「まだ松村のこと好きなの？」
「………なんか違うかも」
「え。じゃあなに。」
なんだろ、って考えたけど、ぴったりの言葉が出てこない。ただ、6月のあの日、頭がグラグラするほど泣いた時の感情はもう残ってない気がする。
「…………これは本当に友達として、な気がするよ。みっちゃん」
「もうすぐ5ヶ月かー、たったね！大失恋からさ！」
なんてケラケラ笑うけど、笑うとこじゃないよ。みっちゃん。たった5ヶ月、されど5ヶ月。私の2年間はそんなものだったのかな、ってすこし寂しくなった。それを伝えると、みっちゃんは「誰かさんのおかげじゃないの？」ってからかうようにまた笑った。
「みっちゃんと慎太郎？」
「……まぁそれは大いにあるけど。」
もっといるでしょ、って言われて。頭に浮かんだのは金髪のあのひとだった。
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Nappy(プロフ) - 素敵な作品ですね！ (2021年11月21日 21時) (
レス) id: 6b7a5f4d24 (このIDを非表示/違反報告)
キミ(プロフ) - いけない時間から1を読み始めたら深夜を過ぎて一気読みです！仕事かうまくできるか不安でしたが、感情を揺さぶられて、涙するお話が読めたので、心は満足です！続きを楽しみにしてます！ (2021年11月18日 1時) (レス) id: d4e3c92b39 (このIDを非表示/違反報告)
やん - 沢山更新嬉しいです！！！！！！日々の楽しみです^ ^ (2021年11月8日 0時) (レス) @page25 id: a4d97af994 (このIDを非表示/違反報告)
華恋(プロフ) - このお話の京本くん好き過ぎます。どのお話も大好きです。更新頑張ってください⚐ﾞ (2021年11月7日 21時) (レス) @page20 id: 2b37390e07 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - だめだ。あまりにも好きすぎる。 (2021年11月7日 19時) (レス) @page20 id: 5f27ff9118 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめこ
| 作成日時：2021年11月4日 20時
