女子校通いのお姉様。【すとぷり】

ログ２８ ページ29

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「ほんっとにA行かないの！？」


『むり。』


「1人じゃ危ないよぉ……」


『むり。』


「いっしょにいこ？」


『だから無理だって。』





私の意志に根負けしたのか、諦めた顔でため息をついた花鈴。




「なんかあったらすぐ電話してね！」



心配そうな顔をしている妹を見て、気持ち悪いなんて思う私は多分根性腐ってる。



『いってらっしゃ〜い』


満面の笑みで花鈴を見送った。




あと1週間会わないしね。笑






他の人達は先に家に戻って準備をしてるらしく、1時間前くらいに出ていった。



多分私も来ると思ってるんだろうけど、花鈴のことが好きな男子からしてみれば私なんて迷惑でしかないだろう。



それに私も花鈴と出来れば居たくないし、誰も不満がない。一石二鳥の選択だ。





『ふっふーん。あいつがいないと気が楽だぁ〜』





鼻歌を歌いながらリビングに戻る。









しーんと静まりかえる部屋を見て無言になった。









『寂しいなんて、いつぶりだろ……』






人なんて、

信じるもんじゃないって昔からわかってた。





私は私が一番大事で、周りは花鈴が一番大事。





これが日常。これが当たり前。





それを実感させられたみたいで、
なんだか異様に頭が痛い。




この気持ちの正体は、すでに自分でわかってる。







『嫉妬なんて、する価値もないのに。』






自分の容量の悪さに嫌気がさす。






いつから花鈴が嫌いになったんだろう？

いつから周りが私よりも花鈴を取るようになったんだろう？



昔から疑問だった。







何度考えてみても、昔のことが全く記憶にない。





知らないうちにアイツが嫌いで。


知らないうちに “可愛くならなきゃ” って思って。






『あれ？』






やっぱり、私は私がわからない。

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