story34 ページ4
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家に集まって、お菓子を食べ。
あっという間に彼らが帰る時間になった。
みんなを見送って、そろそろ夜ご飯の支度をしようかと思った時、玄関で音がする。
急いで行ってみると、さとみくんが立っていた。
「おかえ………っえ、」
「頑張ったね」ってハグしてあげようと思っていたのに。
彼が上げた顔は涙でぐちゃぐちゃで、目元は赤くなってしまっている。心なしか震えていた。
「さとみくん、」
さ「……ぅ、A……。」
必死に背中を撫でたけど、正直焦っていた。
こんなに辛そうにしている友達をみて、誰が黙っていられるだろう?それも、原因がわかっているんだ。
でも私がいなくなったら、寂しくなっちゃう。
自分に言い聞かせてさとみくんを強く抱き締めた。
「頑張ったんだね。」
さ「…おれぇっ……、咲と、はな…して、それで……」
「ゆっくりでいいよ。まず手と顔洗おっか」
さ「……ん、」
あぁ。
心が痛い。
こうなることは予想してたのにね
酷い泣かせようだ。咲さんとそろそろ顔を合わせて、はっきり言ってやりたい。
「え?あなた夫泣かせてんのにその様子…バグってる?」
「不倫してるくせして男好きなのある意味尊敬します」
「うちの猫ちゃん私に懐いてるんで、触らないでもろて」
etc……
言いたいことがありすぎて、マシンガントークになりそうだ。
「はい!洗えたね。んじゃリビング行こ?」
さ「……ぅん」
ぐずっと鼻を鳴らすから、急いでティッシュ箱を取ってきて「はいチーンして?」と鼻をかませた。
向かい合って座ろうと思ったけど、隣がいいみたい。
私に抱きついたまま、ポツポツと話し始めた。
さ「…俺ね、正直縁切れるか不安だったんだ。」
「咲さんのこと大好きだもんね」
さ「うん。で、咲に会って思ったんだよ。無理だって。ホント自分が情けなかったよ……顔見て最初に思うこと、『元気そうだな』だぜ?」
「あーあ妬けるな」
さ「……ごめんな、」
「いいの!我儘だから。続けて?」
私が笑っても、さとみくんは笑ってくれなかった。
辛そうに、悲しそうに、眉を下げて顔を歪めるだけ。
さ「急にどうしたのって優しく言われたし、お茶出してもらったし、今まで住んでた家だし…なかなか話せなかった」
さ「けど、話さなきゃいけないって思ってさりげなく入ったんだ。咲、俺のことちゃんと好き?ってさ」
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tuukki- - この作品気に入りました!更新がんばって<ださい。 (2月14日 23時) (レス) @page6 id: b5bc72e00c (このIDを非表示/違反報告)
TAKE - 、えすきです!!!。更新頑張って下さい!!!!! (7月3日 18時) (レス) @page6 id: 20d3cc00b9 (このIDを非表示/違反報告)
パペット(プロフ) - ゆろさん» ドタイプでしたか!よかったです☺️更新頑張ります! (2023年3月29日 20時) (レス) id: 8ca66cd038 (このIDを非表示/違反報告)
ゆろ - 自分のドタイプな作品、見つけてしまいました!これからも更新頑張ってください🔥 (2023年3月28日 15時) (レス) @page6 id: e454c59924 (このIDを非表示/違反報告)
パペット(プロフ) - ちぴさん» ありがとうございます!更新頑張りますね😉 (2023年2月27日 15時) (レス) id: 8ca66cd038 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パペット | 作成日時:2023年2月18日 12時