夢の醒まし方

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『悟』

「あ？んだよ」

『私さ、』



そう言ったっきり少し下を向いて黙り込む
元々変で、掴み所のねぇ扱いづらい奴だ

自分から声をかけておいて黙り込んでいる今だって何を考えているのか全く見当もつかない




「俺さぁ、ウジウジしてる奴嫌いなんだよ見てるだけで腹立つ
言いたい事あるならさっさと言えよ」

『……ごめん！やっぱなんでもないや！』

「はぁ？マジでお前何考えてるかわかんねえ」

『あはは、悟にはずっとわかんないよ』





いつもお前が言うそれさ

どう言う意味なのかいっつもわかんねえよ

どうせこれも言ったら同じ事言うんだろ？俺にはわかんねえって




いつも言うそれも、その寂しさと得体の知れない他の感情が混ざった顔も、全部腹立つんだよ


まるで俺だけ置いていかれてるみたいでさ

傑も、硝子は知らねえけどよ

みんなお前の事理解してるんだろ？

俺がお前に犬みたいに噛み付いたら、アイツらは止めるじゃん

なのにお前は嫌な顔ひとつしないで何も言わねえだろ


何したらお前は俺にそれ以外の顔をするんだよ





「お前人形みたいだな、感情無いんじゃねえの」


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