11話 ページ12
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安藤「お前たち、それぞれの強い思いが、
A.N.JELLという奇跡を起こしたんだ…
本気で生きてる人間には… 見えない何かを動かす力がある…
俺はそう信じてる！ お前のまっすぐな生き方が…
廉ら柊や勇気の心を動かし… ファンの心を動かし…
お前の人生を動かしたんだ… そのことを忘れるな…
これからも… 力いっぱい生きろよ… 応援してるぞ… どこにいても…」
社長…
美子「あの… 社長…」
私が話そうとしたら手でそれを伏せ
安藤「以上だ…」
そう言って席に戻った社長…
美子「ありがとうございました…」
そして社長に頭を深く下げ、私は社長室から出た…
馬淵さんが待っている駐車場へ向かうため廊下を歩いていたら…
美子「っ！」
向こうから廉さんが歩いてきた…
バレないように俯きながら歩き、うまくすれ違えたと思ったら…
廉「おい」
美子「っ！」
バレた…
廉「妹に伝えてくれ… メッセージは受け取った、
俺も元気だから… もう忘れてくれていいってな…」
美子「っ！」
廉… さん…
辛くなり… 急いで駐車場へ戻ろうと廊下を走っていたら…
ドンッ！
誰かにぶつかり、しりもちをついてしまった
柊「美男 大丈夫か？」
美子「っ！」
柊さんと… 勇気さん…
急いで立ち上がって
美子「ごめんなさい！ 柊さん！」
そう言って再び走って駐車場へ向かった
そして馬淵さんに施設まで送ってもらい…
馬淵「いや〜 悪かったな〜 ありがとう」
美子「いえ」
馬淵「まぁ… いろいろあったけど…
俺も、楽しませてもらったよ、あっ」
そしたら馬淵さんはジャケットの内ポケットから何かを取り出し…
馬淵「これ、最終日のLIVEのチケット」
私に渡した…
この日って…
美子「アフリカに行く日…」
馬淵「せめて最後に、A.N.JELLの姿 見て行けよ」
美子「…お世話になりました」
そう馬淵さんに頭を下げ… 私は施設の中へ戻った…
そして夜に… 子供たちがまとめたポスターを見つめ…
『俺も元気だから… もう忘れてくれていいってな』
院長様… 廉さんを忘れることなんて… 私にはできません…
だからせめて… 遠くに行きます…
どんなに頑張っても… 廉さんが見えない場所に…
美子「廉さん…」
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作者名：nanami | 作成日時：2018年8月24日 19時
