聞き覚えのある声 ページ8
「ちょっとなにやってんの？！ 大丈夫？」
桜の木の下でうずくまる私。
いきなり肩を掴まれて、揺すられた。
涙と雨で前が見えなくて、
誰だかわからなくて…
「Aちゃん？ 聞こえる？」
その声は翔ちゃんではないけれど
どこか聞き覚えのある声で…
少し安心した私がいた。
「Aちゃ…？ ○△○△…？ いい？」
その人が何を言っているのか
自分の嗚咽で聞き取れなかったけど、
私は促されるままに連れていかれた。
…
…
…
どこかのマンションへ入って
玄関に入ると、
「バスタオル… ちょっと待ってて」
私はそこにたちすくんだまま
まだ泣きじゃくっていて
もう、自分では止められなくなってて…
少しして、大きなタオルが
上から掛けられたかと思ったら
頭を両手で優しく包み込まれた。
「このまま、シャワー浴びちゃおっか」
バスタオルで前が見えないまま手を引かれ、
水滴が床に滴り落ちながら、誘導される。
バスルームのドアを開ける音がして
背中をトンと押されて、
「風邪ひいちゃうからね」
そう言ってバスルームのドアが閉まった。
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藍。(プロフ) - はじめまして!とても楽しく読ませていただきました!!この話とても面白かったです!!更新頑張って下さい(*^^*) (2014年11月5日 15時) (
レス) id: 1cfc0c02c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きらら | 作成日時：2014年8月19日 10時
