ツナガルキモチ・・1st【Sho ＆ Kazu】【さくらみや】 (ページ27)

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桜色のギターページ27

相変わらず私は
ピアノの部屋に通う生活を続けていた。

遅くなったときは
そこに泊まることもあった。

「いっそのこと、ここに引っ越して来ちゃえば？」

なんて、かずちゃんは言ってたけど、
それも悪くないかなって思い始めてる。

お姉ちゃんがいなくなって、
ひとりぼっちになったあの家は広すぎて寂しい。

翔ちゃんも引越ししてあそこにはもういない。

私には落ち着ける場所がなかった。

だから、ここは私にとって
あったかくてホッとできる空間でもあった。

ギターを教えてもらえるようになってから、
忙しい時間をあけて、
かずちゃんはここに来てくれてる。

仕事が早く終わりそうだからって
メールがきたから…

私はかずちゃんがお気に入りの
お店のケーキを買って部屋に向かう。

ガチャ
「ただいまー！」

いつのまにか…

「おじゃまします」から
「ただいま」に変わってる笑

なんか、
部屋の中がいつもと違うことに気付いた。

キッチンにはダイニングテーブルと椅子と
他にも真新しい家具が揃えられていて

リビングには大きなソファーと
その上にギターらしき包みが
梱包された状態で置かれていた。

A「え…？」

RRR
携帯が鳴って、かずちゃんからのメール。

「ごめん、もう少しかかりそう。
ギター届いてるでしょ？開けてみて」

その包みを開けると
中から桜色の可愛いギターがでてきた。

「わあ… 可愛い///」

うれしくて、すぐにかずちゃんに電話した。

A「かずちゃん？かずちゃん？」

和也「はいはい、なんですか？」

A「あのね、あのね…」

和也「クスクス、落ち着きなさいよ」

A「だから、このあいだ聞いたの？」

和也「なにを？」

A「何色が好き？って」

和也「ああ、桜色なんてどこ探してもないから、
特注したら時間かかっちゃったよ」

A「これって…私に？」

和也「そうだよ？気に入った？」

A「うん！かずちゃんありがとう^ ^」

和也「よかった^ ^
さっきメールしたけど、俺が帰るまで待てる？」

A「うん、待ってる。
ケーキ買ってきたから、待ってるね」

うれしい…///

「何色が好き？」って
かずちゃんに突然聞かれた。

私はとっさにあの桜の木を思い浮かんだ。
桜の花びらのような薄いピンク…

それと同じ色のギターなんて///

かずちゃんの気持ちがうれしくて、
それをギュッと抱きしめた。