翔ちゃんとピアノ ページ25
かずちゃんに合鍵をもらってから、
時間をみつけては
このピアノの部屋へ通っていた。
カチャ
「おじゃましまーす」
今日も合鍵で玄関のドアを開ける。
「かずちゃん、今日もいないか…」
あれきりかずちゃんとは会えていない。
忙しいんだよね…
ここ、ほとんど空き家だって言ってたし…
ここで曲を作るようになってから、
心に余裕ができた気がする。
いままでは時間に限りがあって、
いつも追われてたから…
それにこのピアノ…
翔ちゃんのピアノと同じのだって
すぐに気付いた。
翔ちゃんちにもピアノがあった。
「趣味でやってる」って割りには
プロ並みに上手かった。
私には趣味がないって言ったら
俺が教えてやるって、
翔ちゃんが私にピアノを教えてくれた。
両手を同時に動かすことなんて
そんな器用なことゼッタイ無理って
思ってたけど…
やってみたら楽しくて、
日に日に上達していく私に
「お前すげーな」って
翔ちゃんが褒めてくれるから、
それがすごく うれしくて…
だから一生懸命頑張ったの。
翔ちゃんに褒めてもらいたくて…
あのとき、
翔ちゃんにピアノを教えてもらわなかったら
いまの私はいないかもしれない。
いま私がこうしていられるのも、
翔ちゃんのおかげなんだよ？
「しょ、ちゃ… 会いたい…」
涙の跡…side Kazu→←一番優しい人…the past
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藍。(プロフ) - はじめまして!とても楽しく読ませていただきました!!この話とても面白かったです!!更新頑張って下さい(*^^*) (2014年11月5日 15時) (
レス) id: 1cfc0c02c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きらら | 作成日時：2014年8月19日 10時
