70.災難中の災難 ページ20
YOU side
何を勘違いしているのか逆上するオーナー。
朝のことと今の状況に焦る私。
何も知らずに戦っているであろうイ・チャン。
あいつ、あの時キスマークつけてたのか。それよりこれは本当にキスマークなのか？つねって付けたキスマーク風のあざでは？？そういえば、朝これをつけた時あいつは厄除けと言っていたよな。これのおかげで今私は災難なんだけど。
私の首元に顔を埋めて正真正銘の本物のキスマークを鎖骨あたりにつけているオーナーの頭を横目に意識を別の方に飛ばす。手足を縛られてしまってもう私は半分諦めモードだ。
「上書きできた……」
『上書き………』
語尾にハートがつきそうな言い方でそういうオーナー。あまりの気色の悪さにオウム返しをしてしまった。
「ダメだよ。俺という男が居ながら他の男つくるなんて」
……あら？私たち付き合ってたっけ……？？？
「でも、サランちゃん、俺にゾッコンだったのに男作るわけないよね？無理やりやられたの？」
『………』
ハニートラップって恐ろしい………！！！愛は簡単に歪んで歪んだ愛は狂気になる。とにかくミンギュさんはこれから背後を気にして生きて行った方がいい。怒った女は男より怖いぞ。
ゾッと鳥肌が立ったけれどこの設定は時間稼ぎにはピッタリだ。
『オーナー……ずっと秘密にしててごめんなさい……私がスパイだったこと』
「なんで秘密にしてたのかな？」
『1人の女の子として見てほしくて……』
これは無線が通ってないから言えることだ。こんな歯が浮くようなセリフを言っても喜んでしまう目の前のオーナー。マジで愚を極めている。
「やっぱりサランちゃん、かわいい」
こんの変態親父っ！！！
心の中ではそう強ぶって言うけど頭はもうパニックだ。この後どうやれば時間を伸ばせる？？？
そう思ってるとオーナーの顔が私の顔に近づいてきた。
『まだダメ』
「んー、サランちゃん焦らさないで」
フイっと顔を背けたけど直ぐに顎を掴んでまたキスをしようとする。もう諦めるしかないのか……
そう私が腹を括った時、大きな音がした。
そっちを見ると蹴り破られたドアが無惨に倒れていた。思わずオーナーも私もあんぐり。
DN「ごめん、遅くなった」
そこにはあの時のようにチャニがいた。
『……帰ったら覚えてろよ！！』
DN「何でキレてるの？！？」
口ではそう言いつつも安心して思わず涙がこぼれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3413人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
e - 続きもう書く予定ございませんか？？(T . T) (4月30日 17時) (
レス) id: 959c5b1a12 (このIDを非表示/違反報告)
BLACK - この作品面白いです。もうこのストーリーは終わってますか？すごく続きが気になります。本当に主さんの作品好きです。 (4月29日 23時) (レス) id: 9fde84787d (このIDを非表示/違反報告)
名無し45051号(プロフ) - こんにちは！この作品とっても好きです‼︎更新待ってます、！ (11月27日 2時) (レス) @page31 id: c85ed3ec08 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ(プロフ) - ユメさん» ユメ様、コメントありがとうございます！孤高の作曲家の件、承知しました！！自分でも更新停止している作品が多すぎて反省してます…全て完結予定ですのでこれからもよろしくお願いします🙇 (8月29日 11時) (レス) id: c872eeaaf1 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ - コメント失礼します。私スピカさんの作品が大好きでいつも応援してます！それでお願いがあるのですがこ孤高の作曲家を手が空いたらでいいので更新してほしいです。図々しくてごめんなさい！ (8月14日 21時) (レス) @page31 id: 56046c8d59 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：スピカ
| 作成日時：2021年10月31日 17時
