【HQ】雑な扱い=愛情の裏返しってわけではないらしいけどそれどころではない

54.ヒリヒリ ページ12

いやまた言われた通りになるのか。学習しないな

でもかおりさんの言ったことは納得できたのだ。
心にストンと落ちた


矢巾は優しいと思うし一緒にいて話題が尽きないし
まあちょっとチャラいけど、実は…一途？だったり


もう、やばい。考えただけで耳が熱いを通り越して痛い

ヒリヒリする



「あー、顔真っ赤っ赤！」

「Aも恋する乙女だねぇ」

「可愛い〜〜っ！Aちゃんかわいいよ！」

『も、やめて………』

「ふふ」


マネズに弄り倒されていると
頭の上からマネズとは思えない低い声が聞こえてきた


「あれ、なんでそんな顔真っ赤になってんの！」

「あ、黒尾くん。Aちゃんが好きな人自覚したみたい」

「へえ〜、誰？」


面白そうに言わないでください


「さあ…それがまだわかんないんだよね！私の中では孤爪くんか矢巾くんなんだけど
どっちも有り得るよね！
矢巾くんは1年から同じだし孤爪くんはおとなしいし、落ち着きそう」

「私もどっちかだと思ってました！」


それ本人の前でする話じゃないです。しかも当てられてる…………うう

そういえば孤爪くんはなんで違うって思ったんだろうか
落ち着くなら彼も当たっている。飽きないかどうかはよくわからないが


「へえ………なあAちゃん」

『はい』

「本当にその人？」

『…はい』

「同情とかじゃないのか？」

『どういう意味ですか』


……この人、好きな人分かってるような


「いや、いいよ
あ、早く返事してやれよー？好きだって伝えるのも断るのも」

『はい、ありがとうございます』

「んじゃな」

『はい』


…………ふう、やっぱりどことなく苦手…良い人なのはわかるけど

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