困る？＊フェイ・ルーン ページ10
一時はフェーダ側についていたフェイが、雷門に戻ってきた。
それがどうしようもなく嬉しくて、みんなの前で子どもみたいに泣いてしまった。
明日は、いよいよザ・ラグーンとの最終決戦が控えていて、そこには人類の運命が懸かっている。
それにその戦いが終われば、私たちの長い旅は終わりを告げる。
もう、フェイに会うことは、死ぬまでないかもしれない。
そう思うとなんだか眠れなくて、そっとベッドを抜け出した。
そしたら、
「あれ、A、どうしたの？」
まさか、君も外に出てるなんて。
「いよいよ最後の試合かと思うと、なんだか眠れなくてね。」
私の言葉を聞くとフェイは微笑んだ。
「僕もだよ。明日はがんばらなきゃ。」
「うん。」
フェイは星空に視線を移した。私もつられて、空を見上げる。
沈黙がしばらく続いて、それを破ったのはフェイだった。
「あのさ、好きって言ったら、困る？」
フェイは星空を見つめたままだった。
私は驚いて彼の横顔を凝視した。
数秒経ってから、少し悲しそうに、でも歯を見せて笑った。
「困るよね、うん。ごめんね。
ごめん。本当は、言うつもりじゃなかったんだ。
君を困らせたくなかった。
本当にごめんね。好きでたまらないんだ。」
その表情は、心底辛そうだった。
「さっき、僕のためにあんなに泣いてくれた君を見てたら、また強く思っちゃって。」
「…フェイ、あのね。」
私も好きだよって、言おうとした。
でも、
「しー。」
フェイは私の唇の前に人差し指を立てて私の言葉を阻んでから、いつものように明るく笑った。
「だめだよ、言ったら。僕が離れられなくなる。」
その手を、私の頭の上に乗せた。
「僕ね、君に出会えて、本当に良かった。」
胸がこんなにも締め付けられるのは初めてだった。
狡いよ、フェイ。
この旅が、ずっと続けばいいのに、なんて。
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吉良 彩愛(ｱﾔﾒ) - シチュエーションは買い物デートでお願いします！ (2019年11月19日 1時) (
レス) id: 1fa478ff79 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーすけ(プロフ) - 吉良 彩愛(ｱﾔﾒ)さん» 返信が遅れてすみません。リクエストありがとうございます！詳細なシチュエーションなどの指定があれば助かります！ (2019年11月17日 16時) (レス) id: d12c541ec5 (このIDを非表示/違反報告)
吉良 彩愛(ｱﾔﾒ) - リクエストいいでしょうか？リクエストで、リ・ハオ君でお願いします！ (2019年11月13日 22時) (レス) id: 1fa478ff79 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーすけ(プロフ) - ふうふうさん» リクエストありがとうございます。時間がかかってしまいますが、必ず書きます。 (2019年10月21日 21時) (レス) id: d12c541ec5 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーすけ(プロフ) - 美紅さん» すみません。諸事情により原作を見返すことができない状況になってしまったので、リク頂いた話は書けそうにないです。申し訳ないです。 (2019年10月21日 15時) (レス) id: d12c541ec5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴーすけ | 作成日時：2019年9月22日 2時
