21.おわかれ ページ21
最近のAはとても幸せそうだ
あぁ、良かった
これで思い残すこと無く、旅立てる。
※
gr「…帰ったぞ」
tn「グルさん早いやんけ。どしたん」
『にぁー！』
ぐるっぺんがいつもより早くかえってきた。びっくりしたけど、会うのもひさしぶりで、うれしくて、にゃあにゃあ鳴いてすりよった。
gr「トン氏に話さなければいけない事があってな。オスマンにもさっき連絡して、もうすぐ帰ってくるそうだ」
tn「…話さへんといけん事？」
『にぁ？』
とんとんもわたしも首をかしげるけど、おすまんがかえってくるまでお預けのようだ。
gr「とりあえず皆が揃うまで待ってくれ」
tn「…わかったわ」
なんだろう、ぐるっぺん元気ない？
※
gr side
tn「…は、転勤…？」
gr「あぁ。実力を認められて、海外の会社を相手にする事になった」
最近忙しすぎて夕方に帰ってくるのも久しぶりだ。そんな中で俺はオスマンが揃った中、話さなければいけない事を口にした。
俺は海外にある会社との取引を任される事となった。つまりそれは世界中を飛び回るという事だ。
os「あー…実はな、俺も仕事が上手いこと波に乗って、店出さへんかって言われたんよ」
gr「最近結構メディアに取り上げられとったもんな、お前のブランド」
tn「オスマンまでか」
オスマンのデザイナーとしての仕事も順調らしく、活動拠点が主に東京の方になるらしい。
オスマンもトントンも暗い顔をしている。二人共ここから離れるのだ、そう簡単に顔合わせもできなくなるだろう。
何よりこの家は一人には広すぎる。管理も大変になるから、トントンもこの家を出た方がいいだろうな。
『にゃ？』
tn「Aは、どうなるん」
gr「トン氏の元で一緒に暮らして欲しいと思っている」
os「まぁそうなるよなぁ」
『ぷにゃう』
Aはまだ状況が掴めてないようで、久しぶりに会った俺とオスマンにボールを咥えて遊んでアピールをしている。普段は賢い子だが、こういう所はやはり猫だな。
だけど、だ。ちゃんと伝えなければいけない。
gr「A」
『むぁ？』
俺達はもう、同じこの家で生活出来ないことを。
gr「…お別れだ」
『…』
何となく、いつもと雰囲気が違うのを察したのだろう。
『…にゃおん』
ゆらゆらご機嫌に揺れていた尻尾は垂れ、ボールが力なく床に転がった。
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鴉(プロフ) - 完結おめでとうございます。癒しと感動が詰まった素敵な作品に出会えて良かったです。 (2022年10月23日 8時) (
レス) @page28 id: 3595b6bfd1 (このIDを非表示/違反報告)
虹色のしっぽが付いた雪だるまのジャス民は我々だ！(プロフ) - お”ぉ”ぉ”ぉ”めちゃ感動するやないですかぁぁぁぁ！更新頑張って下さい！ (2022年10月17日 20時) (レス) @page23 id: 779b4574fe (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - まさかの、まさかのツイートで癒されまくっていたあの猫ちゃんが小説に、、！？！？いつも素敵な作品ありがとうございます！無理のないよう更新頑張ってください！ (2022年10月2日 0時) (レス) @page4 id: 04c7a7add8 (このIDを非表示/違反報告)
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