16.かしこいふたりで、のんびり ページ16
em side
トントンさんから鬼のように電話があったと思い折り返し電話をすれば、「エミさん頼む！Aを預かってくれ！」と切実な頼みを投げかけられた。どうやら以前から私達の間で噂になっているトントンさん達の愛猫が風邪をひいてしまい、だけど世話する彼らが仕事に出なければいけないので面倒を見てほしいとの事だった。
子を持つ親然り大変だろうと二つ返事で返せば、即答で「すぐ連れてく！」と電話が切れた。相当焦ってらっしゃったんでしょうね、トントンさんが家に着く頃には汗が滲んでらっしゃいました。
em「ですが何故私に？夜までの勤務と聞いてましたが…」
それだけなら私に頼まなくてもいい筈。
tn「最近ウチの会社、とあるプロジェクトに手を出してな？今日は夜遅くまで掛かりそうやねん…誰かさんがワガママ言うたからな」
em「あっふーん(察し)」
トントンさんの苦労を察知した私はそれ以上聞かず、彼らの愛猫を受け取り寝かせてやる。
真っ白で綺麗な毛並みやな…変わり者なあの人らから、いっぱい愛情受けて育てられとるんやなぁ。
『ﾌﾟｼｭ!…みゃ、ぅ』
目ヤニがつき、くしゃみをして苦しそうな猫ちゃん。目ヤニを温かいおしぼりで拭ってやり、抱っこして背中を撫でてやる。微かに喉が鳴ってるのを見て少し安心した。
『…みゃ』
撫でていた手をすんすんしだしたと思えば、Aさんは指を咥えてちうちう吸い出す。確か腹が減った時のサイン、なんやっけ？
お皿にパウチのご飯を出してスプーンで掬い、その中に薬を混ぜてやる。賢い子ほど薬を避けてまうらしいけど、この子は治したいからかちゃんと飲み込んだらしい。ゾムさんから聞いとったけどホンマ賢いんやな。
em「お、全部食べたんやね」
『みゃん』
ええ子やね、と頭を撫でてやれば嬉しそうに目を細めた後、お水を飲んで足元に擦り寄ってきた。鳴き声も少し普通に戻ってきたし、トントンさんが迎えに来る頃には症状はかなり緩和されとるやろ。
em「今日は天気もええし、換気も兼ねて縁側で日向ぼっこでもしよか」
『んみゃ』
膝に寝転がりすぷー、と寝息を立てて寝るAさんを撫でながら写真を撮ってゾムさんに送ってみる。
Aさんと日向ぼっこしてます
そう、自慢8割で送ればすぐに返信が返ってきた。
ゾムさん猫膝に乗せて日向ぼっことかマジのおじいちゃんやん
盛大にイジられたのは、言うまでもありませんね！(知ってた)
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鴉(プロフ) - 完結おめでとうございます。癒しと感動が詰まった素敵な作品に出会えて良かったです。 (2022年10月23日 8時) (
レス) @page28 id: 3595b6bfd1 (このIDを非表示/違反報告)
虹色のしっぽが付いた雪だるまのジャス民は我々だ！(プロフ) - お”ぉ”ぉ”ぉ”めちゃ感動するやないですかぁぁぁぁ！更新頑張って下さい！ (2022年10月17日 20時) (レス) @page23 id: 779b4574fe (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - まさかの、まさかのツイートで癒されまくっていたあの猫ちゃんが小説に、、！？！？いつも素敵な作品ありがとうございます！無理のないよう更新頑張ってください！ (2022年10月2日 0時) (レス) @page4 id: 04c7a7add8 (このIDを非表示/違反報告)
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