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「____A、いい子でお留守番しててね」
小さい頃から体の弱いわたしは熱を出しては仕事に出る母親を見送った。
お願い、行かないで
ひとりはさみしいよ。パパ…ママ…
小さい頃は困らせてしまうから素直に言えなくて。
『…パパ…っママ…っ』
夢に見てしまったわたしは夜中にひとり目を覚ました。
※※
os side
"そろそろAが一人で寝れるよう練習しようと思う"
近々行動に移す、とふとグルッペンが口にしていた事を思い出し仕事をしていた手を止める。夜遅くまで服の最新デザインを考えていた俺は気分転換に紅茶でも飲もうと用意を始めた。
「…そう言えばグルッペンが美味い菓子買った言うてたな」
マンションの自室を出て鍵を使い最上階のグルッペンの家へ。そうすれば深夜だと言うのに家の中は珍しく明かりがついていて、念の為警戒しながら家の中を進んだ。
「…あれ、Aちゃん？」
『っ、』
リビングに顔を出せば目元を赤くしたAちゃんがソファーに座っていた。駆け寄りながら辺りを見回すがグルッペンは不在のようだ。
「グルッペンは？おらんの？」
『お仕事でとらぶる？あったって、寝る前に』
「…そっか」
棚の中にある個包装されたバウムクーヘンを2個取り出してAひとつを彼女に差し出す。
『？』
「一緒に食べよ？夜遅くに食べたの、皆には秘密な」
『…うん』
小さな手がそれを受け取りぱくりと小さな口で頬張る。口に合ったのだろうか、顔を明るくしたと思えばぱくぱく勢いづきあっという間にそれは消えていった。
「美味しかった？」
『うん』
「そっか。…甘いもんって食べると元気出るよなぁ」
『…』
「…何か、あったん？」
お兄さんに言うてみ？と優しく問いかけてみる。
ルビーのような赤い瞳がじっと俺を見上げ、やがてポツリと本音を吐き出した。
『…わたしね、パパとママが大好きなの』
「…うん」
『2人が忙しいの知ってたから、ワガママ言っちゃダメなんだって思ってた』
「うん」
『でも、もういないでしょ』
「…」
『あの時、ワガママ言ってたら、パパもママも、生きてのかなぁ…って…』
ポタリ、と静かな空間で雫が落ちる音がした。
「…Aちゃん」
視線をスっと上げれば、赤い瞳からは涙がぽろぽろと零れ落ちていた。
『…っパパ……っママぁ…っ
会いたい…よぉ……っ』
ずっと押し殺していた感情が一気に押し寄せたのだろう。Aちゃんは泣きじゃくりながらそう口にした。
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ネクロ雪だるまを食べる - 一目見た瞬間神作品だと分かりました！！自分もめっちゃ泣いて夢主ちゃんをまもらないという使命が出来ました (2023年4月20日 21時) (
レス) @page49 id: e0abe8e0bb (このIDを非表示/違反報告)
Myua(プロフ) - まだ続くんですね!嬉しいです!あとおまけの夢主ちゃんかわいすぎです・・・！ (2020年10月28日 9時) (レス) id: 8e2e6d2050 (このIDを非表示/違反報告)
ツチノコ - 涙全て出し切った。更新頑張ってください！（ちなみに自分でもよくわからんところで泣いてましたね） (2020年10月25日 1時) (レス) id: ea99753475 (このIDを非表示/違反報告)
狐(プロフ) - ワンニャンの人だったのか......待ちます！何年でも待ちます！このお話メッチャ好きなんです！更新頑張ってください！ (2020年10月9日 22時) (レス) id: cd58eafa95 (このIDを非表示/違反報告)
おしず(プロフ) - 消えてしまったのですか…！？全然待ちます、いつまでも待つのでゆっくりでいいので……無理なさらずに更新頑張ってください…！！！！ (2020年10月9日 21時) (レス) id: f2c187ecfd (このIDを非表示/違反報告)
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