04.背中を押す ページ5
「Aー！飯食おうぜ」
『ごめん私今日からショッピ君と食べるから』
教室まで来た優希にそう言ってお弁当を手にショッピ君の席へと向かおうとした。
だけど大きな手が私の肩を掴んで止めさせた。なんだと振り返れば何故か優希は悲しそうな顔をしていて。
『…何よ』
「いや、俺の事嫌いになったんかなって…」
今にも泣きそうな顔をする優希にため息をついて軽く胸を叩いてやる。
『あんた私に協力求めてたの忘れたの？』
「せ、せやけど」
『なら彼女をお昼に誘ったりしなさいよ』
そう言って教室まで押し返し、一人でお弁当を食べようとしていたところで私が声を掛けた。
『日野さんごめん、こいつ貴方とお弁当食べたいってこぼしてたから一緒に食べてあげて』
「A？！」
「え、いいの…？」
『うん。私は別の人と食べる約束してるから…お願いね』
優希に『上手くやりなさいよ』と耳打ちをして教室を後にする。ショッピ君が「お疲れ様です」と紙パックのいちごミルクを手渡してくれたのでそれを飲みつつフラフラと彼のあとをついていった。
「たまには生徒会室来ます？」
『え、いいの？』
「まあAさんは他の女子と違って煩くしないですし」
生徒会は女性厳禁だ。理由はメンバーを狙う女性達が原因で荒らされてしまうから…らしい。
「まあグルッペンさんに気に入られてるAさんなら大丈夫ですよ」
『…とりあえずありがとう？』
優希の居ない昼ごはんは少しだけ味気なかった。
※※
ci side
「千野君はAさんのこと、好きなの？」
「？ いや、そういうのやないけど」
屋上にて。いつもAとご飯を食べている所で彼女とご飯を食べていた。
日野さんは気になるのかAと俺との関係などを聞いてくる。そういや女の子の友達欲しいって言うてたもんな。
「いいなぁ…私Aさんとお友達になりたくて…」
「な、なら今度お話しに行く？」
「いいの？ふふっ 千野君優しいんだね」
私そういう人好きだな、なんて笑う彼女に顔が一気に熱くなる。期待してもええんかな？
「任せてな！」
なんて胸を叩いて言えば彼女は「千野君頼りにしてるね」と優しく笑ってくれた。
その日から俺と日野さんの距離は少しずつ縮まっていき、俺らはほぼ毎日のように一緒にいるようになっていった。
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ミカ - 完結しましたね正直何回も見ました笑 神作品ですね 凄くドキドキするような作品で見ていてとてもよかったです！更新お疲れ様でした！ (2021年2月26日 19時) (
レス) id: d2360c701d (このIDを非表示/違反報告)
コップ - めっちゃ楽しい (2021年2月22日 19時) (レス) id: acc4622c57 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ - 続きが楽しみです！更新がんばえ〜！ (2021年2月22日 16時) (レス) id: d2360c701d (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - この作品めちゃ好きですぅ...もしかして書いてる人神様ちゃう？続き楽しみにしてます！更新頑張ってください、応援してます！！ (2021年2月22日 16時) (レス) id: 3667a403af (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - 神様を見つけてしまった、、、！続きの展開がどうなるのか凄く気になります！皆さん同様に、応援しています！ (2021年2月22日 16時) (レス) id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
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