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「むぐ、はぐっ、中々美味いなコレ！」
『ゆっくり食べなね』
そんな事もありおにぎりを美味しそうに頬張る毛玉を撫でてやれば六個ほど食べて満足したらしいその子はぺろりと口元を舐めて私の膝の上にトコトコやってきた。
「これしかも手作りやろ？めっちゃ美味かったわ！また食いたい！」
『そこまで大袈裟に言わなくても…』
「いや、大袈裟やないで？」
トントンさんが言うにはお供え物にも出されるものなので妖達にとってはかなりのご馳走になるらしい。
「なぁ、俺毎日これ食いたい！」
『え』
「お前ん家憑いてもええか？」
いやそんな某貴方の家に密着する番組じゃないんだからさ、と心の中でツッコミをいれていると膝の上の毛玉はひっくり返りつぶらな瞳をきらきらさせながら「くぅーん」とオネダリをし始めた。
「あかん？」
『ゔっ』
コイツ、わかってやがる…！
「Aちゃん出会った当初と性格変わりすぎやないか？」
『素が出てきたと言ってください…』
トントンさんのツッコミにそう返し、話は冒頭に戻るのであった。
※※
「へぇ、猫又と鬼神…なぁ？まあ平気やで？それに俺家におったら結界常に張れるから雑魚は来れんくなるで」
『本当？！』
「狛犬やしそれくらい出来て当たり前やけどな」
「なんやと陰湿メガネ」
「粛清待ったナシですわ」
『トントンさん落ち着いて』
錫杖を手にし始めたトントンさんを落ち着けコホン、と咳払いをする。
『本当にいいの？私からしたら願ったり叶ったりだけど、対価がおにぎりなんかで』
「なんか、やないで」
『？』
「俺な、元々人間好きやったんよ」
廃れた神社で誰も来なくなった神社で暮らしていた。だから今日久しぶりに触れ合う事が出来て嬉しかった。
膝の上の毛玉は振り返り嬉しそうに笑った。
「やからここにおるより守ったろうかな思ってな」
「侵入者とか抜かして牙を剥こうとしたけどな」
「やかましいねん！」
二人のやり取りにくすくす笑っていると毛玉は罰が悪そうにしながらも私を見上げた。
「…なぁ、アカン？」
「どうするん？」
『…わかった、いいよ』
「！」
そう頷けばはち切れんばかりに尻尾を振る彼に再び笑みがこぼれた。
「んじゃ早速行くで」
小さな毛玉が祝詞を呟きそれを繰り返し口にする。途端に手の甲に肉球型の契約印が浮かぶと同時に、目の前の毛玉がニット帽を被った青年の姿に変わった。
「これからよろしくな？オネーサン」
ぺろ、と頬を舐められ叫んだのは言うまでもない。
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まる(プロフ) - 続編あるのちゃんと見てなくて、｢あとがき」で心臓止まるかと思った…その後の安心感ったらありゃしない…ww 続編見てきます！ (2023年4月11日 2時) (
レス) @page50 id: 33402943a7 (このIDを非表示/違反報告)
お月様 - うわ〜〜！推しが守ってくれるってヤバイよ！次の章も楽しみにしてます！ (2021年3月12日 17時) (レス) id: b347abc4d4 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ@絶望少女です。(プロフ) - ねぇ…推しが尊いんですが！？どうしたらいいんだよｫｫｫｫｫｫｫｫｫｫオ！！・゜・(つД｀)・゜・ (2021年3月6日 17時) (レス) id: a5be711894 (このIDを非表示/違反報告)
海猫0126 - こんばんは！小説面白かったです^^これからも投稿がんばって下さい！ (2021年3月5日 20時) (レス) id: ecd79149f7 (このIDを非表示/違反報告)
Rin - ちなみに初見です。好きです。() (2021年2月28日 0時) (レス) id: ee43a6ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
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