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「えぇ…」
「そんな事あんの?」
「アッハッハッハッハッwww」
グルッペンさんに連絡をとって数分後。彼は結界を周辺に張り誰も立ち入れないようにしてからトントンさんとチーノを連れて私の元へとやってきた。
そして事の顛末を話した途端なにか納得したらしく爆笑し始めた。私の事を真面目に心配していた二人は困惑していたが。
『グルッペンさん、この人は…』
「あぁ、妖だ。人狼なんだろうが…君の血を飲んだ影響か命令を聞く忠犬になってるようだな」
「ぶっwww」
「忠www犬www」
「笑うなや!クソ…っ」
舌打ちしたかと思えばその人はぐぐぐ、と身を屈めて私を鋭く睨みつけた。
「コケにしおって…もう許さへんからな!」
「!」
『わ…っ!』
ボフン!と言っそう大きな煙が充満し当たりが何も見えなくなる。だけど彼の声はハッキリと辺りに響き渡っていた。
「俺の本当の姿で!お前ら蹂躙したるわ!」
『ゲホッゲホ…っ何も見えない…!』
「トン氏、Aから離れるなよ?」
「わかっとるわ!」
煙が次第に晴れていき、恐ろしい化け物を想像息を飲む。
だが、そこに現れたのは_____…
「…この"狂犬"コネシマ様が!お前ら全員噛み殺したるからな!!!」
キャン!と吠えた、1匹のチワワがそこに居た。
『…』
「…」
あまりの出来事過ぎて辺りに沈黙が落ちる。
「ハン!恐ろしゅうて声も出ぇへんか!」
『…か、可愛い…っ』
「は?むごぉっ?!」
まん丸キラキラなお目目に小さな体躯、そしてキャン!という可愛い鳴き声。それが私にはとてもたまらなく愛らしく、堪らず私はぎゅうっと抱きしめた。
『可愛い…!ねぇおうちはどこ?ないなら家に来ない?』
「むご…っ何やねんお前!人狼に向かって…!」
『人狼?可愛いチワワでしょ?』
「www」
「ハッハッハwww」
「傑作やわwww」
キョトンとする私の言い放った言葉に腹を抱えて大爆笑する三人。そんなにおかしいかな?だってどう見てもチワワなんだもん。
『あ、そうだ。私の家に来る?』
「はぁ?!何でそんな『私を守ってくれたらたまに血をあげるよ?』…しょうがないなぁ!」
「チョッロwww」
グルッペンさん曰く私の血です力を制御させられているらしく、彼らに反対されることは無くチワワさんが新しい家族となったのであった。
『お名前は?』
「…コネシマ」
『よろしくね!シッマ』
この後全てすっかり忘れて帰った私がショッピに更に怒られたのは言うまでもない。
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まる(プロフ) - 続編あるのちゃんと見てなくて、「あとがき」で心臓止まるかと思った…その後の安心感ったらありゃしない…ww 続編見てきます! (2023年4月11日 2時) (レス) @page50 id: 33402943a7 (このIDを非表示/違反報告)
お月様 - うわ〜〜!推しが守ってくれるってヤバイよ!次の章も楽しみにしてます! (2021年3月12日 17時) (レス) id: b347abc4d4 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ@絶望少女です。(プロフ) - ねぇ…推しが尊いんですが!?どうしたらいいんだよォォォォォォォォォォオ!!・゜・(つД`)・゜・ (2021年3月6日 17時) (レス) id: a5be711894 (このIDを非表示/違反報告)
海猫0126 - こんばんは!小説面白かったです^^これからも投稿がんばって下さい! (2021年3月5日 20時) (レス) id: ecd79149f7 (このIDを非表示/違反報告)
Rin - ちなみに初見です。好きです。() (2021年2月28日 0時) (レス) id: ee43a6ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
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