43 ページ44
____て、____…！
なにも見えない。真っ暗なくうかんで、首をだれかに締められくるしくてうめく。
あなたはだれ？
なんで…ないてるの？
「ずるい…なんで、なんで…！」
『ゔ、ぁ…』
ギリギリとしめつける音が耳にこびりついてはなれない。
「何であんただけ愛されてるの？！私だって…！」
誰かに愛されたかったわよ…！____
『…っ、はっ！』
あせでかみがはりついて気持ち悪い。
ゆっくりおきあがれば体がだるく、額に手を当てれば熱が高いことが分かる。
『…お、みず』
ふらふらとベッドから降りて、おぼつかない足どりでドアに手をかける。静かにとびらをあけるが深夜だからだろうか、だれの気配も感じられない。
『たしか、こっち…』
ゆっくりかべ伝いに歩きだす。だけど体のだるさがひどく、ろうかを少し歩いただけでめまいがしてその場に座りこんでしまった。
頭がぼーっとして、うごけない。
『ゔ…っ、ぞ、む…っ』
なみだがじわりと目にたまった、その時
「…こんな所でどうしたん？」
聞こえてきた優しげな声に顔を上げる。
そこにはだいせんせいがいて、とっさにはなれなきゃと頭が指令をおくりだす。
「おっと、そんなに邪険にせんでよ…傷つくわぁ」
だけど簡単にわたしは捕まって、彼の腕にひきあげられる。
『や、やだ…はなし、てっ』
「大丈夫、悪いようにはせぇへんよ」
嫌がるわたしをつれてだいせんせいはあるき出す。
震えるわたしがつれてこられてのは、おじさんのいるいむしつだった。
「ペ神、居る？」
「ん？大先生か…どうしたん？」
おじさんはだいせんせいが怪しいって知らされてないから分からないんだと思う。そのままだいせんせいは腕に居るわたしの頭をやさしくなでてくれた。
「この子熱あるみたいなんよ。ここで寝かせてやってくれへん？」
「…本当だ。食堂に行って水と氷貰ってくるね」
額に触れて熱をかくにんしたおじさんは部屋をとびだし、だいせんせいは部屋にあるベッドにわたしを寝かせてやさしく手を握ってくれた。
「…大丈夫だからゆっくり寝てください」
だいせんせいじゃない、べつの誰かのやさしい声。
それに誘われるように私のまぶたは重くなり、目をとじた。
「…"貴女"が目覚めないよう傍にいますよ。それが私の役目ですから…」
彼の言葉は誰にも届くこと無く、またペ神が戻ってくる頃には彼の姿は消えていた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1445人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くまくまちゃん(いろ)(プロフ) - おもろいです！夢主ちゃんが可愛すぎますっ！見た目年上でも中身絶対年下じゃん…(12歳) (2020年11月5日 23時) (
レス) id: 8a3f9ddf1c (このIDを非表示/違反報告)
闇ちょこ(プロフ) - だ！より、とりあえず、夢主ちゃんが、可愛い(°∀°) (2020年9月24日 5時) (レス) id: e0b0a3b941 (このIDを非表示/違反報告)
闇(プロフ) - 夢主ちゃんが可愛っかったです。(作文風)せーの、「はげー」すいませんした (2020年7月29日 5時) (レス) id: c58c36be65 (このIDを非表示/違反報告)
らりるれろん(プロフ) - 夢主ちゃんかわぁぁぁぁ！！悪戯好きなのかわいっ！みんなも夢主ちゃんと言おう！せーの、「はげー」(((ごめんなさい (2020年7月28日 23時) (レス) id: 2108271c54 (このIDを非表示/違反報告)
茉鈴(プロフ) - まって？この子好きなんですけど。可愛い顔して怖いこと言うさ？毒舌の子？が好きなんよー！！！ごめん独り言です。 (2020年7月26日 17時) (レス) id: 3c50c30f7a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
