39.お風呂に入ろう ページ41
「大先生クサイで」
『あ、本当だ』
「アァン 酷ぉい」
『お風呂行こっか』
「えっ 嘘」
こねしまの指摘通り大先生が臭うので、お風呂にぶち込みます(慈悲などない)。
※※
「いや、ちょお待とう？Aちゃ…」
『はーいお客様落ち着いてくださいねー』
「いやぁあああ！！」
風呂場に用意した大きめの洗面器に適温の湯を貼りさぁ入れるぞ、という所でうつは小さな体でじたばたと全力で抵抗する。猫又でもお風呂は苦手なのか…しょっぴやおすまんはむしろ進んで入るのだが、個人差なのかな？
やがて抵抗を諦めたうつは大人しく湯船に使っていて濡れた毛玉と化した。そしてお湯はあっという間に汚れた色に。どこでどう過ごしたらこうなるのだろうか？
手に猫用シャンプーを手に垂らして泡を立てながら優しく洗う。濡れた後は抵抗する気が無くなったのか洗いやすいように首を上にあげて目を細めていた。
『大先生すごい汚れてる』
「まあ、男には色々あるんよ」
『たまに夜居ないのもその為？』
ジト目で見れば彼は苦笑しながら目をそらす。夜たまに姿を見かけないのは外に出ているからなのだろうか。小さな手を取って手の甲も指で擦って洗う。
「んーまあ、外で色々あんねん」
『色々？』
「せやで。あ、浮気とかちゃうから安心してな」
『そんな心配しません』
「ぶふぉっ！」
お湯を上からかければ間抜けな声を上げてうつの泡を洗い流す。鼻に入ったようだが変な事言った罰である。
「流石に酷ない？」
『変なこと言うからです』
「…ふぅーん？」
ムッとするうつを無視してタオルを手に取り屈む。
「なあなあAちゃーん」
『ん？何』
大先生が濡れた体のまま膝へと跳んで濡れた体をぶるぶると震わせた。水が服に飛んでぐっしょりとずぶ濡れになってしまった。
『う、わっ！』
「んへへ。おそろやね」
にっこり笑う大先生の頭をチョップして襟首を指で引っ掛ける。濡れた衣服が肌に張り付いて気持ちが悪い。
着替えた方がいいかもしれないと出入り口の扉に手をかける。だが部屋にこのまま戻れば廊下は水浸しになるだろう。
「なら乾燥機かけてる間に風呂入ればええやん」
ドアに掛けていた手を後ろから大きな手に重ねられる。後ろを振り向けば人になったうつがへらりと笑って私を見下ろしていた。
「な？ええやん」
青みがかった髪が濡れていて雫を垂らす。
『…近い。離れて』
「あでっ」
とりあえず仕返しに大先生にデコピンを当てておいた。
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遥(プロフ) - 当時はコメントをしておりませんでしたので今更となりますがコメント失礼致します。本作はとても素晴らしい作品で、多忙な毎日の楽しみにさせて頂いていました。本日は誠に勝手ながらそのお礼を伝えたいと思い馳せ参じた所存です。素晴らしい作品を有難う御座いました。 (2021年11月20日 21時) (
レス) id: 9095c0dec3 (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。一年ほど前に初めてこの作品を拝見して以来、ずっとこの作品の虜となっておりました。以前このサイトの垢を消してしまったせいでこの作品をもう一度見つける事が出来なかったのですが、今日になって漸く探し出すことができました。 (2021年11月20日 21時) (レス) id: 9095c0dec3 (このIDを非表示/違反報告)
114514 - 心臓が死にかけに……………ぐはっ (2020年7月1日 21時) (レス) id: 3a17ec7a5b (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - ふぁこ。さん» ありがとうございます！ヽ(；▽；)ノ最近更新ペースが少し落ちてますが、頑張ります！ (2020年2月26日 13時) (レス) id: 46340c89d0 (このIDを非表示/違反報告)
ふぁこ。(プロフ) - 設定と黒瀬さんの文章が好きで、いつもキュンキュンさせてもらってるんですが、突然の戦闘(？)シーンが好きすぎてドキドキしました笑。応援してます！頑張ってください (2020年2月25日 19時) (レス) id: f472df8b77 (このIDを非表示/違反報告)
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