June Bride (ページ7)

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今日は、廉と花火に行く日

生まれて初めての花火

人生で初めて浴衣を着て

心がウキウキしている

｢おう、似合ってんやん、浴衣｣

『廉！あ、ありがと、、浴衣着るの初めてだから少し恥ずかし、、』

｢ほら、行くで｣

そう言ってどんどん先を行く廉に

一生懸命ついて行って

パァンと

大きな一輪のとても大きな花火がなった

『綺麗、、』

｢ほんまになあ！｣

チラッと横を見ると
目をキラキラさせながら
花火が鳴るたびに｢おお！｣と
声を上げながら

喜んでるその顔を見ると

心臓の奥がキュッと苦しくなるような

そんな感覚でいた

花火も中盤にさしかかったころ

｢何か食べる？｣

そういえば、お腹すいたかも、、

『焼きそば！』

｢絶対ここから動いたらあかんで、待っとき｣

有無を言わさず、廉はスタスタと言ってしまった

まだかなあって
何分待ってるのかな

時間が分からなくなるほど
夏の匂いが強すぎて

｢あれ？1人でなんしてん！｣

『せ、、、先輩、、！？』

｢紫耀でええよ！1人？｣

『いや、、廉待ってて、、』

｢あー、廉か！こんなとこで女の子一人やと危ないで？｣

『すぐ、戻ってくると思うんですけど、、』

｢もっと綺麗に見えるとこ教えたる｣

『えっ、、？』

夏の花火は

空に大輪を咲かせ

心までをも奪ってしまうという

きっとそれは

夏のせいで

否

きっと夏のせいだと

心に言い聞かせるまでもなく

私は______________________________