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空 ページ1
「そらるさん。」
「そらるさんです。」
名前を呼んだだけで、返事が返ってきただけで顔が熱くなった。
喉が詰まりそうになる。
喉につっかえる大きな好きを、片手に握られたソーダで流し込んだ。
「好きです、そらるさん。大好きです。」
しゅわしゅわ、ばちばち。喉で大暴れする強めの炭酸は大嫌いだけど。
溢れる好きを溶かしてくれるから。
瞳が揺れる。泣くな、あたし。
「すき、すきです。」
「うん。」
「だいすきなんです。」
「うん。」
涙が止まらない私を、そらるさんは抱き締めたりもせず、ただ傍観していた。
暑くてたまらないのに、そらるさんの体温が欲しいんです。
悲しい青色の瞳が、そらるさんの瞳が。陽炎みたいにゆらゆら揺れた。
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作者名:西汰 | 作成日時:2018年8月19日 2時