ストーリー 5 ○ ページ6
月子side
入学式が終わり、
私はやっとの思いで見つけた生徒会室の前で1人そわそわしていた。
あんな挨拶を聞いた後、
あの人に会いに行くのは気が引ける。
だけど何故か私の足は生徒会室に向かっていた。
何かに導かれるように……。
それに、私には気になることがあった。
初めて不知火会長と出会った時に感じた懐かしさ。
その正体を確かめたい気持ちが私の背中を押した。
月子「あのっ!私。1年の夜久月子です。
生徒会長さんに呼ばれて来ました!」
しばらくすると、遠慮がちに扉が開かれた。
月子「あの……」
??「あなたも生徒会長に呼ばれたのですか?」
月子「はい」
扉を開けたのは、
物腰の柔らかい長身の男の人だった。
その優しい微笑みに、緊張が和らいでいく。
??「僕達を呼び出した当人はまだのようです。
立ち話もなんですから、中へ入りませんか?」
月子「それじゃあ、お言葉に甘えて失礼します」
??「敬語でなくても結構ですよ。
僕もあなたと同じく1年生ですから」
月子「本当ですか?
生徒会のメンバーなのかと思いました」
??「ふふっ……ですから、
敬語じゃなくてもいいんですよ?」
月子「あっごめんっ。
でも、あの、えっと……」
??「自己紹介がまだでしたね。
僕は神話科1年の青空颯斗です」
月子「青空君……。えっと、さっきの続きだけど、
同い年だし青空君も敬語じゃなくていいよ」
颯斗「僕のは幼い頃からのクセのようなものですから、
気にしないでください」
月子「うん……」
やわらかく微笑む青空君の笑顔に
気持ちが軽くなっていく。
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作者名:ちゃむPOP | 作成日時:2016年7月1日 17時