長髪男子、拾いました。【場地圭介】 (ページ15)

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”彼等”の話ページ15

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年下の彼氏は、カッコイイです。
いや、可愛い部分もあります。

「なぁ、A。ダチョウって家族忘れるほど記憶力やばいんだって。」

『え、そうなの？』

「なんなら、知らないダチョウが家族になっても気づかねェんだって!!!」

目をキラキラさせて動物の雑学を教えてくれる圭介くん。
うん、可愛いな。

可愛いって本人に言ったら拗ねちゃいそうなので本人には言わないようにしている。

日々の仕事の疲れも彼のお陰ですぐに消えていきそうな感じ。

動物の雑学も話してくれるけど、時折話してくれる”東京卍會”の仲間の話。

自分が決めた事は何があっても妥協しない幼馴染の総長
そんな総長に振り回して定期的に被害者の会を開いて愚痴を言い合う副総長
裁縫が上手で特攻服を作った弐番隊隊長
頭悪いけど力自慢の参番隊隊長
そして、敵対していたチームに入り総長を潰そうとした友人の事も。

そんな自分は、宝物である彼らを守る為に一人で頑張ったこと。

それは上手くいかず、年下の泣き虫に全てを託したこと。

『圭介くんは良く頑張ったよ。圭介くんが託したその子は今も頑張ってくれてると思うな。』

「嗚呼、アイツは人を想って行動してる。俺の事も助けようと頑張ってたし、泣いてくれた。」

初対面の時殴ったけど、と少し疑う言葉が聞こえた。

『そもそも、東京卍會を作ったのは圭介くんだったんだね。』

「ダチが他のチームに一人で挑んで返り討ちにあってたから俺等もチーム作って逆襲してやろうと思って！」

特攻服か、

『圭介くんの特攻服姿見てみたかった。』

「え、ガチで言ってる？」

『だって、此処じゃあそうそういる訳じゃないよ、暴走族って。』

暴走族がいたとしても、警察の対応力が上がってきてるのか補導される確率が高い。
だから、好きで暴走族になる人達はいない。

「なあ、散歩行かね？」

『散歩？なら、少し遠出しよっか。』

支度をして、外に出掛ける。
と言っても昼から遠出はちょっと制限あるかな。
お昼ついでに好きな所ブラブラするのも楽しいから良いけどね、私は。

『圭介くんは何処か行きたい所ある？』

「うーん…武蔵神社？」

『電車で行ける距離だから行ってみる？』

「まじで？行きてー！」

東京卍會とか、暴走族とかこの世界には存在しないけど武蔵神社とか、スクランブル交差点とか、場所は同じである事が分かり、聖地巡礼とは言えないけど巡ってみることにした。

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