不良=恐怖とは限らない。【男主】

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『………何故、お前が此処にいる。』

「お兄さんこそ、何で此処にいるの？」


目の前にいるクソガキこと江戸川コナン。
所々、怪我をしているのは気にしないでおこう。


『あの女と一緒にいたテメｪは察してるだろ。』

「…。」

『お前と関わる気は更々ねｪ。』

「お兄さんは！…組織のやり方に納得してるの？」

『…じゃあ、逆に聞く。尊敬してる奴に人を殺せと言われて逆らえるか？』

「…それは…。」


俯くガキを横目に俺は観覧車を後にした。



✱✱✱



観覧車を出ると、始まる弾丸の雨。
俺はその光景を後ろに水族館にある喫茶店に入った。
店内は停電しており、ざわついていた。

俺はベルモットがいるボックス席に座る。


「あら、モヒートじゃない。」

『呑気に珈琲飲んでんのかよ。』

「あら、やる事はやったわよ。」


テーブルの上には閉じたパソコン。
どうやら、停電の原因はベルモットにあるらしい。


『約束は守れよ。』

「何のことかしら」

『あ"？忘れたとか言わせねｪぞ。』

「ハイハイ、バイクの事ね。分かってるわよ。」


通り掛かった店員に水を頼み、気怠げに背凭れに座る。
観覧車では、大変な事になってそうだな。などと他人事のように思う。

すると、突然外から爆弾が爆破する音が聞こえた。
観覧車には沢山の爆弾が設置されていたはずだが、観覧車が爆破した形跡はなし。

どうやら、組織ではない誰かの仕業のようだ。
組織に歯向かうとは良い度胸をしてる奴だな。
そして、爆破の後に何故か花火が上がった。


「あの花火は…！」

『…何か知ってんのか、あの花火。』

「えぇ、ちょっとね。」

『…ふーん』


その後、観覧車のホイールが軸から外れ、どんどんと転がっていく。
俺達はその様子を見てから東都水族館を後にした。



✱✱✱



『……なーんだ、結局ノックじゃなかったんだ。』

「僕がノックだと疑ってたのですか？」

『キュラソーが盗み出したデータにはお前もノックだって連絡がラムにいった筈だけど。』

「どうやら、手違いのようでしたね。」


バーボンは笑みを浮かべ、そう答えた。
俺は胡散臭い笑顔に悪態をつけた。

相変わらず、バーボンのあの嘘くさい笑顔は大の苦手だ。


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純黒の悪夢編はこれにて終了です。キュラソーと行動を共にしてない為か少し話がおかしかったりしたが何とか無事に終わりました。
そろそろ終盤に近づいてきましたよ。
完結したらIF物語を少しだけやります。
liquor

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