さよならホワイト４

目尻の ページ14

.




亜『Aって方向音痴なの？』


「もうっ、いいよその話引っ張るのは」


亜『いいじゃん。久しぶりすぎてAのことわすれた』





「最低」


亜『はじめましてAさん。』


「改めましてだよ、白濱さん」



亜『Aの事教えてよ、









会えてなかった分の』









「教えてあげない」






嘘、ほんとは私も知りたいことだらけ









もうずっと会ってなかったのに






あの高校生の時みたいに
言い合いになるところも





あの大学生の時みたいに
いっしょにいることも






懐かしい時間はすぐに舞い戻ってくる







けど、大人になった亜嵐くんは知らない


北海道に行ってから、本人は太った〜なんて言ってるけど、さらにかっこよくなったよ









あぁやだな…前にもこんな感情味わったから








あっちではどんな生活してるのかな、とか
仕事は順調なのかなとか





彼女は、、できたのかな、とか









ひとりでモヤモヤし出した頃、私に向かって亜嵐くんは口を開いた








「俺さー、









.









仕事辞めてきた」









え？









「えっ、、、と？





聞き間違いじゃない？不動産屋やめたの？」






『うん』




なんて可愛い顔してビールをぐいっと飲み干すんだから





どこから？何から？突っ込んでいいのやら…









「・・・なんで辞めたの？」







『夢見たから』







「夢？」






『ぐっすり眠るほうのじゃないよ、追いかける方の』









.









『諦めるのに、まだ24じゃ、はえーだろ笑』









貴方の笑った顔はやっぱり好き



.

伝染る→←テルミー

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す