三十五.優しい裏切り ページ36
太「……私が頼んだ。モーリヤックを仲介に」
そう言われてみると確かに太宰治の背後にモーリヤックがいた
私は近づき、胸ぐらを掴む
『どうして!?あんなに長い間ずっと_______』
私の言う事が判っているのかモーリヤックは頷いて私の手を取る
モ「俺達は、確かにずっとAと仲がいい。それは今も。でも……今のAは、仲良くできる気がしない」
『どう言う、こと?』
そう言った瞬間、モーリヤックの異能だろう、景色が変わった
其処はオペラ座の舞台
私達は客席にいる
モ「ずっと疑問に感じている君の行動がある。自分より人を中心に人生を送っている様な生き方だ」
『え……?』
太「私は動画でしか見てないけど、君の歌が素晴らしいと素直に思ったのと同時に、少しこうも思った。ああ、これは本心ではないな、ただの外面が綺麗なだけの気高さだな、と」
何を言ってるのかさっぱり判らない
モ「君は自分というものがない、そう俺達は感じていた。だから君が今回のことを考えて時、普通なら可笑しいが、俺達は嬉しかった。君が指示されずに自分で行動していると思っていた。でも違う……君は、ジイドの為にしていた」
そう言った時、ステージに立ったのは、ジイド
モ「俺の異能は、俺の見た事を幻覚にして相手に伝える異能。これはジイド本人だ」
そう言われて私は胸ぐらを掴んでいた手を離してステージに近づく
モ「ジイドはこう言った」
ジ「Aはいい意味では人を気遣えるが悪い意味では自分を二の次にする……モーリヤック、もしも乃公が死んで、Aが道を間違えそうだったら止めてやってくれ。乃公はこれまで世話をしているからか、それが心配だ……その気掛かりを晴らしてから俺は死ぬ」
そう言ってジイドは舞台から消えた
モ「そして日本に渡り、ジイドは死んだ」
『ジイドさんは、死ぬのが願いだったの?』
モ「まあ……そういう事だな」
知らなかった
私はてっきり殺されたのだと思っていた
と言うことは、私は……何をしていたのだろう
なんの為に復讐をしようとしたのだろう
『私は最初から、間違っていた?』
太「そう言うことだよ」
これまで黙っていた太宰さんが静かにそう言う
『……ごめん、なさい』
それしか出てこない
私の早とちりのせいで
『ごめんなさい』
ただそう呟いていた
謝っても許されないと知りながら
51人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リュカ(プロフ) - ミレーさん» いえいえ!それは良かったです!続編に行くのでそちらも見えくださいね〜今年もよろしくお願いしますね (2020年1月2日 17時) (レス) id: 5c04ab9136 (このIDを非表示/違反報告)
ミレー - リュカさん» お返事ありがとうございます(〃ω〃) 今回も面白かったです(*^□^*) 今年も更新頑張って下さい(´∀`) (2020年1月2日 17時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - ミレーさん» ありがとうございます!お楽しみに!ええ、アルバイトですけどねw楽しそうですよね〜 (2020年1月1日 15時) (レス) id: 5c04ab9136 (このIDを非表示/違反報告)
ミレー - 夢主ちゃんうずまきで働く事になったんですね(*^□^*) 皆が楽しそうで良かったです(*^□^*) (2019年12月30日 21時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
ミレー - リュカさん» 続編楽しみに待ってます(*^□^*) 太宰治様オチも楽しみです(●^o^●) (2019年12月29日 22時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:リュカ | 作成日時:2019年12月20日 17時