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ガガガガい 本編4ローズヒップティー ページ38

奇妙なほどに黒い空間に、本当に現実世界から出てしまったのではないかと不安になる。
辺りを見渡しても窓のようなものは一切なく、暗めの照明が部屋を灯しているだけだ。


その暗闇に飲まそうになったそのとき、パァッと照明がついた。
先程のような青白い冷たい照明ではなく、暖かい色だ。


「ロックカイジョ・カンリョウ」


機械の声が背後から聞こえた。
ソファの背もたれについたスピーカーから鳴ったのだろう。


「すみません、少し時間がかかりました。」


そう言いながら忙しなくこちらへ歩いてきた少年の手には、湯気を出すポットと茶菓子がある。


「ふっ、少し疲れましたので、お茶でもいかがです?」


その問いかけは、俺に対して言っているのか、それとももう一人の男に対して言っているのか分からなかった。
しかし俺たちが応答しないこともお構いなしに、少年は、ソファの背後にあった正方形のダイニングテーブルに茶菓子を並べた。

「さあ、こちらへ。」


少年の目が俺の方を向いている気がして、今度は俺が呼びかけられているのだと気がついた。
同時に、もう一人の男もダイニングテーブルに向かってきていた。


「はぁ…」と、わざとらしくため息をついたあと、

「疲れた…」
と呟き、


「ふふっ」

と力無く笑う少年は、さっきまでのとは別人のように思えた。

これほど人間らしい一面を、こんなにも早く見せられるとは思わなかったからである。


「どうぞ、お好きな席に。」

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川川わらび - 暁さん、コメントありがとうございます!そう言っていただけたのは初めてなので、大変嬉しい思いです。更新ペースはあまり良くないかもしれませんが、気が向いた時にいつでも読んで頂ければと思います! (2020年11月3日 13時) (レス) id: c7e5b74a91 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 是非いつか合作など、一緒にして頂きたいものです。貴方の様な作者様の作品が、有名になられることを願います。頑張って下さい! (2020年11月3日 9時) (レス) id: 8896c28c37 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 私も最近占ツクで書き始めた者なのですけれど、ここまで小説に寄せられている作品を見るのは久しぶりです。これからの活躍を期待して、お気に入り登録と、高評価の方、押させて頂きました。 (2020年11月3日 9時) (レス) id: 8896c28c37 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:川川わらび | 作成日時:2020年10月31日 0時

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