小説・惑星館

続 ページ18

「人が倒れたって…ああ、このクラスね！もう、呼ぶなら男の先生呼びなさいよぉ…」


僕が戸惑っているうちに、理科の大川先生がぶつぶつ言いながら駆けつけた。


「あんたたち、さがってなさい！ほら、さっさとごはん食べて！」


先生がそう言ったので、生徒たちは大人しくその場を去っていく。
その後、男性の先生も駆けつけて、倒れた彼女は担架で運ばれていった。

倒れたのは周美芳(しゅう・びほう、と読むそうだ。)という女子生徒で、黒い髪に真っ白な肌、切れ長だが力強い目が印象的だ。
クラスではあまり目立つタイプではなく、時折、高峯が彼女を馬鹿にしているところを見る。


「なんだよ、つまんねえ。」

僕に聞こえるようにわざと近くに来て、高嶺は言った。

ふと、床に落ちた卵焼きのことを思い出して、今となっては食べられなくなったそれを、ティッシュで包んで弁当箱に入れた。

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