春霞３【宮地清志】

広すぎる部屋 ページ6

you 「部長・・会計すませてくれてたなんて。お礼言わなきゃな。
ってか・・それにしても広くて・・何もない部屋」




酔っ払い浅川(さん)をタクシーの運転手さんと部屋まで連れてきた。




玄関で運転手さんは帰っちゃったけど・・




１人暮らしにしては広い部屋。




ガランとしたリビングには・・




統一された家具が配置されていた。




とりあえず水を飲ませた後・・




you 「帰りますよ・・」




そっと耳元で言うと・・




浅川 「・・帰るなよ」




そう言って私を抱きしめた。




まずい！




そう思ったのに・・




you 「・・あれ？平気だ」




少しの震えはあったけど・・




フラッシュバックは起らなかった。




そんな事を考えていたら・・




私を抱きしめる力が強くなった。




浅川 「・・ごめん」




誰かと間違えてる・・？




始めに名前を言った様な・・




なんて考えている場合じゃなーい！




you 「なんとかせねば・・」




気がつくと・・




寝息を立てている浅川さん・・




you 「寝顔は・・可愛いかも・・(笑)」




怖いと有名な浅川さん。




容姿も普通の人では高身長・・




多分高尾より大きい。




で・・




顔も若干高尾に似てるけど・・




もっと綺麗に冷たくした感じ・・←(笑)




you 「高尾・・元気かなぁ」




私が一人の時・・




あいつは決まって傍に来てくれて・・




さりげなく力をくれていたっけ。




you 「ん・・？思い出している場合じゃないか」




なんとか浅川さんの腕の中から出た私は・・




そっと浅川さんの部屋を出た。




夜道・・




思い出される事は宮地の事ばかり・・




会うべきなのか・・




今更私が会いに行っても良いものなのかとか・・




そんな事ばかりを考えている。




you 「ただいまー」




真っ暗な部屋に電気をつける。




新しい私の部屋だ。




you 「きーちゃん、ただいまぁ。今日も疲れたよー」




きーちゃんを思い切り抱きしめたあと・・




結局私はそのまま眠りについてしまった。




you 「ん・・？電話？」




翌朝・・




勢いよくかかってきている電話の相手は・・




you 「おはようございます・・」




浅川 「天音！何で俺の家にいんだ？俺！？」




・・あほか




you 「イリュージョンですよ・・きっと」




電話を切ってやったが・・




その後・・




怒りの電話が来た事は言うまでもない。

地雷踏んだ→←ビール大好き

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す