抱きしめていい？ ページ30
宮地 「わりぃな。あんま綺麗じゃねーぞ。そこらへん座って待っててくれ。
今飲むもん持ってくるわ」
なんて言っても・・
宮地の部屋はとても綺麗だった。
思わずキョロキョロと辺りを見回す。
すると・・
写真立てがあった。
思わずドキッと心臓がきしむ。
誰の写真が入っているのか・・
少しばかり見るのが怖かった。
あの綺麗な人だったら・・？
そう思いながらもそっと写真立てを手にした私は・・
その中に飾られた笑顔を見て心臓がドクンドクンと音を立てたのが分かった。
you 「私と宮地だ・・」
しかもこれはきっと私が４歳児になってた頃の写真。
お互いの頬を付けて・・
こんなにも楽しそうに写真を撮っていたなんて。
you 「いいなぁ・・」
自分で自分が羨ましくなった。
何度も写真をなぞる・・
私凄く幸せそうだ。
宮地 「A・・それ覚えてるか？」
４歳児だった頃の記憶はとぎれとぎれで・・
覚えている所と覚えていない所がある。
you 「水族館に行った事は覚えてる。でも・・この写真撮った事は・・」
ちょっとだけ・・
宮地はさみしそうな顔を見せた。
でも・・
宮地 「これもあるぞ・・」
そう言ってもう一つのドアを開けた。
奥に見えたのはベッドで・・
その横からもう一つ写真立てを持ってきた。
宮地 「ほら・・」
・・海だ
海岸で私が笑ってる写真。
きっと撮ったのは宮地だ。
私が一人で写ってて・・
その私の視線は・・
愛しいものを見る目だからだ。
宮地に向かって手を伸ばしてて・・
手を握っているのが写り込んでいる。
宮地の手だ。
宮地 「この写真が俺の一番のお気に入りだ」
照れたようにそう言ってくれた宮地。
you 「宮地・・ごめんね・・ごめんね」
私が宮地を苦しめた。
だから連絡なんてしない方が良いって思ってた。
だけど宮地は・・
私を近くに置いていてくれた。
宮地 「何謝ってんだ・・ったく」
宮地が・・
私を驚かせない様にそっと手を頭に乗せてくれる。
徐々にそっと触れるように・・
you 「大丈夫・・大丈夫だよ」
その距離がもどかしかった。
you 「宮地・・抱きしめていい？」
驚いた表情で私を見た宮地を・・
私は・・
力一杯抱きしめて・・
宮地の鼓動もぬくもりも感じていた。
ゆっくりでいい（宮地side）→←まだいたい（宮地side）
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 187人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハル - 久しぶりに読んでも泣けました。asakoさんの紡ぐ物語はホントに素晴らしいです。ありがとうございました！ (2019年12月19日 16時) (
レス) id: 514c365f9c (このIDを非表示/違反報告)
asako(プロフ) - cocoさん» cocoさん、コメありがとうございます（*^_^*）そう言って頂けると作者は本当に嬉しいです。励みになります！ (2015年5月8日 9時) (レス) id: 92c12475fe (このIDを非表示/違反報告)
asako(プロフ) - るなさん» るなさん、コメありがとうございます(*^_^*)少しでも心に残る作品に仕上がっていたのなら嬉しいです！ (2015年5月8日 9時) (レス) id: 92c12475fe (このIDを非表示/違反報告)
coco - とても面白かったです！!！感動しました(泣) (2015年5月8日 6時) (レス) id: a809835030 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - すごく、すごくよかったです(泣)もうほんと読みながら涙出てきました！！(泣)とっても面白かったです！！！！ありがとうございます！これからも頑張ってください応援してます！(*`･ω･´) (2015年3月14日 8時) (レス) id: 95a0cc4dfe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：asako
| 作成日時：2014年8月28日 22時
