春霞３【宮地清志】

招待 ページ14

「きーちゃん、お久しぶりね。元気だった？」




この人は三坂部長の奥さまの香さん。




私が入社してすぐの頃・・




極度の緊張と疲労から会社で倒れた私。




そんな私を三坂部長が家まで送ってくれて・・




私の看病にと奥さまも来てくれたのが知り合ったきっかけ。




その時・・




きーちゃんを抱きしめながら寝ている私を見て以来・・




私をきーちゃんと呼んでいる。




you 「香さん、ご無沙汰してます」




相変わらず美しい！




部長が愛妻家なのも頷ける。




香 「今日は楽しみね！バスケの試合を見られるなんて・・雅人さんに感謝しないと」




今日は・・




以前部長が話しをしていたＫ社の社会人バスケチームの練習試合を観戦しに来た。




練習試合とは言っても・・




両チームとても人気があるチームらしく・・




リーグ戦のチケットを取るのは至難の業とか。




そんな超人気チーム同士のこの練習試合は・・




各チームのスポンサーや客先を招いての特別な試合。




各チームの営業も兼ねた試合なのだ。




私達はＫ社と会社が近いという事と・・




三坂部長とＫ社の部長が仲が良いという事もあって招待されたのだ。




招待と言っても・・




三坂部長夫妻に・・




私と・・




浅川 「・・おい、天音。せっかくなんだしっかり見てけよ」




浅川さんのみ。




you 「部長・・本当に良かったんですか？私と浅川さんまで付いてきちゃって・・」




何事も楽しむ主義の浅川さんは・・




そんな私の恐縮などお構いなしに・・




特等席を確保して観戦モードへ突入。




三坂部長 「ああ・・問題ない。せっかく見れるんだ。今日は楽しもう」




そんな時・・




三坂部長 「おっ！来た来た。森川ー！」




Ｋ社の森川部長がやってきた。




Ｋ社部長 「三坂ー、良く来てくれた！今日はしっかり見て行ってくれよ。
おー、浅川ぁ。良く来たな。チームの奴らにお前を紹介したいから慰労会に顔を出せよ」




浅川さんの事もご存知でしたかっ！




浅川 「御無沙汰してます。森川部長。今日はお招き頂きありがとうございます。
あと、今三坂部長の元、俺のアシスタントとして働いてます天音です。宜しくお願いします」




浅川さんて・・




仕事の出来る大酒飲みだとばかり思ってたけど・・




三坂部長と言い・・




森川部長といい・・




本当に周りの人から信頼されているのだと改めて実感していた。

心臓が痛い→←忘れると言う事

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