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「うわぁ！久しぶりに来たこういうとこ！！」
テンション爆上がり中の竜生に笑えば「A楽しそ」って前髪にかかった髪をどけてくる。
「竜生も楽しそうじゃん！」
「俺はAと居れたらいつも楽しいけどー」
なんてやっぱり真っ直ぐなんだよね。
「ねぇ？照れた？照れた？水族館行った時のやり返し！」
っておちょくってくる竜生を軽く叩けば、いってえ！なんて大袈裟に痛がる。
「照れたしばか！！」
「え？」
間抜けた声を発した竜生を置いて先に行けば「待ってよ！」ってまたしっかり握られる手。
「もうAのそういうとこほんとずるい」
「竜生もじゃん」
「俺ら似た者どうしだね笑」
って少し切なそうに笑った竜生には気づきたくなかった。
「Aおいしい？」
「おいしい幸せ！」
向かい合って座ってる竜生が自然に自分のケーキをフォークにさして私の口に運ぶ。
「ありがと、竜生もいる？」
「俺はいいよ、A見てるだけで幸せ」
「なんか懐かしいねこんな感じのデート」
「確かにね笑、水族館行った時もあーんしたよね笑」
「あれ実はさドキドキしすぎて味全然しなかったんだよね笑」
「まじ？俺もなんだけど笑」
「てか毎日つけてんね、それ」
って竜生が指さしたのはまだ付き合う前。まだみんなで遊んでた頃。
そういえばみんなで寒いねっていいながら夜景見に行った時かな。
「Aこっちきて？？」
みんなとはちょっと離れたところ「こっちの方が綺麗だよ」なんて私の手を引いて連れて行ってくれて、
その時に「これあげる」ってつけてくれたのが今もずっとつけてるネックレス。
「懐いなー、あれほんとはバックハグしながら付けたかったんだけどさ、湧くんたちこっち見てたからさ出来んかった笑」
「もう馬鹿じゃないの」
って照れ隠しくらいいはさせて欲しい。
「もう冬だね」
「だね、また寒くなっちゃうね」
「その時はさ、俺がいるじゃん？笑」
「頼もしいね笑」
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作者名：にゃん | 作成日時：2023年3月23日 18時
