参 ページ8
「園遊会までにですか」
「ああ、どうだ？」
「園遊会って、来月ですよね」
「ああ」
「薔薇が咲くのは二月以上先ですよ」
そういってやれば、貴人の笑顔は固まる。
(やっぱり知らなかったか)
Aは冷めた目で壬氏を見上げる。
「ところで壬氏様、私を推薦したのはある軍師だったりしますか」
「ああ、羅か＿＿」
Aが威嚇のように声を漏らしたので、壬氏は口を閉じた。
Aは少し考えて、それから言った。
「...わかりました、できる限りですがやってみます」
「手があるのか？」
「その代わり用意していただきたいものが」
「あ、ああ、必要なものは言ってくれ」
(
なんとも子供っぽいことをする。
でも、逃げてばかりいるのも癪だ。
「しかし、やってみると言っても咲くのは二月先なんだろう？どうするんだ」
「＿＿狂わせるんですよ、薔薇を」
そう言ったAの
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「この度はありがとうございます、梨花さま」
翌日、Aは水晶宮にいた。
「構わなくてよ。あれは元々あなたが私のために作らせたものですからね」
梨花妃はゆったりと笑う。
後宮授業以来だが、変わりなく元気そうでよかった。
「しばしお借りする代わりにこちらを。緑青館から取り寄せたものです」
Aは薄い本を取り出す。
梨花妃がぺらりと頁をめくって、「まあ」と顔を赤らめた。
「ありがたく頂戴するわ」
「では、お借りします」
(せめてこのくらいのお礼はさせてもらわないとね)
なんせ、梨花さまの
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泉(プロフ) - めうさん» ありがとうございます。のんびり更新になりますが、楽しんでいただけると幸いです。 (3月27日 20時) (
レス) id: 9196073726 (このIDを非表示/違反報告)
めう(プロフ) - とっても面白くて一気見してしまいました！続き楽しみにしてます！ (3月22日 21時) (レス) id: 3ab55db304 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泉 | 作成日時：2024年2月16日 18時
