参 ページ3
(お金さえ用意できれば、いい話だとは思うのよね)
小姐は店を任されても、馴染みのどちらかに身請けされても、満足しないだろう。
なぜならば、白鈴小姐は根っからの"色欲魔"だからだ。
客が精を吸い尽くされてげっそりと出ていくことなど茶飯事だし、なんなら客で満足できなければ同僚や禿にも手を出す。
Aは手を出されたことこそないが、
そのおかげでAの体はかなり感度が良い。
薬の実験で痛みの感覚には慣れたはずなのに、だ。
そんな小姐だが、李白さまはまだ二十代半ばで体力にも自信があるだろうし＿＿＿
「仮に俺が一万用意できたとして、身請けできると思うか...？」
「ふられる可能性があるかってことですよね？」
李白は頷く。
「...李白さま、
立って上着を脱いでいただけますか」
Aの言葉に後ろの武官二人がおののく。
「...脱げば教えてくれるか」
いつになく真剣な顔で問う李白。
「少なくとも白鈴小姐の好みは知っています」
「なら脱ぐ！」
上着の前合わせを開いた李白に、後ろのふたりが声にならない悲鳴を上げた。
「...どうだ」
ぐっと力こぶを作って見せる李白。
(ふうむ)
Aは頬を染めることもなく観察する。
均整の取れた筋肉質な身体、小姐がいたらたまらず舌なめずりしてるだろう。
「それでは、下も脱いでください」
「下もか！」
「下もです」
「分かったよ、白鈴のためだからな！」
後ろの武官二人はまるで少女のように口元を抑えている。
李白はそんなのには目もくれず勢いよく下も脱いだ。
下帯だけになる李白。
Aは感心する。
(実にいい筋肉だわ)
全身くまなく鍛えられていて、妓楼の上客の青白く腹の出た体形とは全然違う。
「ど...どうだ？」
「いいですね、背中、力入れてもらっても？」
「おうよ！」
「うん、いい感じです。次は胸筋を！」
「どうだ！」
「さすがです李白さま！」
ほめられてだんだんと李白も調子に乗ってきた。
「さあどんどん見ろぉ嬢ちゃん！」
「惚れ惚れしますねー！
じゃあ一番肝心の下帯を...」
と、そこまで言ってがたんと音がした。
「お前たち、何をやっている...？」
「あ。ごきげんよう壬氏さま」
壬氏の後ろの女官たちが部屋をのぞき、けたたましい叫び声をあげた。
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泉(プロフ) - めうさん» ありがとうございます。のんびり更新になりますが、楽しんでいただけると幸いです。 (3月27日 20時) (
レス) id: 9196073726 (このIDを非表示/違反報告)
めう(プロフ) - とっても面白くて一気見してしまいました！続き楽しみにしてます！ (3月22日 21時) (レス) id: 3ab55db304 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泉 | 作成日時：2024年2月16日 18時
