1.5��閑話休題 ページ10
「Aおはよー」
自分の席に着くと前の席に座る男に声を掛けられる。
彼はぴくと。学内の噂に詳しく、異様なまでに"耳が良い"私の友人だ。彼は私と共に入ってきたゾムを見ると笑って口を開く。
「やっぱり鳥井くんと仲良くなったんだ」
「え、あ、やっぱりって……？」
「えー、だって今日朝から一緒に登校してAたちの部室で話してたんでしょ？友達になったのかなぁって」
「友達…………」
ぴくとの言葉に口を噤ませるゾム。そういえば私から彼のことを"友達"と言ったことはない、気がする。
『そうだね、昨日友達になった』
「A……！」
「うんうん、Aの数少ない友人である俺も嬉しいよ。鳥井くん俺とも是非仲良くしてね」
ぴくとが差し出した手を嬉しそうに握るゾム。うちのクラスは一度決まった席から一年間変わらないそうだしこれからの学生生活、今まで以上に騒がしくなりそうだ。
「そういえばA、"未来予知"って信じる？」
こちらに顔を向けそう尋ねてくるぴくと。彼との付き合いから学んだがこれは間違いなくゾムの噂の時見たく面倒なことに巻き込まれる。
『信じない。はい、この話終わりね』
「えー、ちょっとオカ研なんだからちゃんと興味持ってよー」
「ぴくとさん、俺もオカ研！興味ある！」
「お、ゾムさんいいねー！そうこなくっちゃ！」
意外とゾムとぴくとは波長が合うのか、私の答えを無かったことにし話が始まる。今日ほど担任がHRを始めるのを願ったことはない。
「ゾムさんは知らないと思うんだけど俺新聞部に所属してるんだよね。んで、うちの部は生徒の持ち込みのネタを記事にするコーナーがあるんだよ」
ほらこれ、といって見せられた記事は匿名主からとある生徒に向けた恋文のようだ。
"俺の思いは君だけのもの"だとか"こんなに好きになったのは初めて"だとかそんな文が何行も綴られている。
「この記事興味深いでしょ？同じ委員会の知り合いに頼まれたんだけどさ、特定の一人へのラブレターを新聞で伝えるって新しすぎない？本人見るかも分からないのにさ」
「変わったやつもおるんやなぁ」
『変わった人しかいないけどね』
「はは、って本題はこれじゃないから！見て欲しいのはこっち！」
そういい見せられたのは新聞……ではなく一枚のルーズリーフ。
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すぴのさうるす(プロフ) - まるさん» お褒めのお言葉有難う御座います！お楽しみ頂けますと幸いです。 (6月28日 22時) (
レス) id: d6eb525f65 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 死亡エンドと同じ作者様でしたか。向こうではまだリメイク後の1話のみだった為あまり正確な魅力には気付けませんでしたが、夢中魔法(と略させていただきます)とても好きです。続編楽しんで来ますね (6月28日 2時) (レス) id: 33402943a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すぴのさうるす | 作者ホームページ：http://around-the-clock
作成日時：2022年10月21日 23時
