二百三十二話「過去とは、異能とは」 ページ46
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「捕まったフリ？」
『そう、それからお兄ちゃんは虎化で扉にしがみついて。
谷崎さんが細雪で偽装してくれるから』
「判った、そのあとはどうすれば良い？」
『脅しをかけるの。
解放しないなら引きずり込むぞ、って。
恐らく、閉じ込められたら所有者でも出られなくなる筈だから』
数分前、Aは携帯越しに作戦を伝えた。
そして今、手順通りに進んだ作戦を前に警戒していた。
問題は此処からだからだ。
「異能を解除して皆を解放しろ。
でないと君を奥の部屋に引きずり込む」
「そんなっ……！」
異能力は便利な支配道具じゃない。
それは兄妹が一番判っていた。
モンゴメリを拘束する敦は最終宣告を告げる。
「自分の創った空間に死ぬまで＿＿否、死んだ後も囚われ続けたいか？」
「あたしは……失敗するわけには」
「今から手を離す。決断の時間は扉が閉まる一瞬しかないよ」
「だめ、待っ」
手を離す。
二人が闇へと吸い込まれていく。
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「！」
目を開ける。
其処は交差点だった。
帰ってきたのだ。
「(あの人……)」
Aは兄よりも先にモンゴメリの事を探した。
モンゴメリは座り込みながら微かに震えていて、それを見つけたAは少女はに近付いた。
だがそれより先に敦が声をかける。
「ごめん……若し…何か僕に」
刹那、少女は振り向くと、目に涙をいっぱいにためて走り出した。
A少女の背中を見詰めながら立っていた。
だが次の瞬間、殴られるような大音量の鳴き声がAたちの耳を刺した。
「あああっエリスちゃん！
大丈夫だったかい、何処に行っていたのだい。
心配したのだよう！突然居なくなるから！」
声の主はあの街医者であった。
医者の目の前には見覚えのある幼女がいた。
ウェーブのかかった金髪に深紅のワンピース。
だけど思い出せない。
確かあれは…………？
「急に消えたら、リンタロウ心配すると思って」
「そうだよ、心配したよう。
泣くかと思ったよう。もう泣いているけど」
「そしたら泣かせたくなった」
「非道いよエリスちゃん！でも可愛いから許す！」
いや、いいのかよ。
思わず突っ込みたくなった。
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+アリス+(プロフ) - かにかまさん» 塩対応能力(笑)ですね。妹ちゃんは太宰さんを塩対応すればするほど良いと(個人的に)思ってるので(寧ろ敦くんには天使スマイル向けてほしいです) (2018年10月24日 19時) (
レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
かにかま(プロフ) - 塩対応能力w (2018年10月23日 20時) (レス) id: 723d39c3a6 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - 紅華さん» すみません間違えていました。誤字の指摘、本当にありがとうございます。申し訳ありませんでした (2018年9月30日 23時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
紅華(プロフ) - あの公開ではなくて後悔ではないのですか？ (2018年9月30日 23時) (レス) id: 1bdfb279a8 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - 緑谷みとかさん» はい、では早速紹介させていただきます！ (2018年8月14日 10時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：+アリス+ | 作成日時：2018年7月18日 20時
