二十八話「ヨコハマ ギャングスタア パラダヰス」 ページ29
ピピピピピピッ
誰かの携帯から呼び出し音が聞こえた。
……どうやら谷崎さんの携帯からのようだ。
「依頼ですか?」
………依頼?
ーーーーーー
ーーー
谷崎さん曰く、依頼が来た、らしいので探偵社に戻ったけど
「美しい…睡蓮の花のごとき果敢なく、そして可憐なお嬢さんだ」
「へ!?」
どういうこと?
目の前に座っているのは金髪で兎のように赤い目が可愛らしい女の人だ。
その女のひとの手を取り、太宰さんはひざまずきナンパしている。
「どうか私と心中していただけないだろ_」
スパァァンッ
「え?」
だが次の瞬間、国木田さんが太宰さんの頭を
それは気持ちの良いくらい爽快な音を立てて叩いていた。
「ななな!?」
「あ、済みません。忘れてください」
混乱する女の人に、谷崎さんが冷静に対応する。
当の本人である太宰さんは、国木田さんに暗い部屋に連れて行かれ、ドカッ、バキッ、と恐ろしい音を立て殴られていた。
それから女の人は何事もなかったかのように話を続けていた。
変人慣れしてるのかな?
否、それはそれで安心できない。
「_____」
「_____」
「_____」
どうやら依頼の内容は…密輸業者の証拠を掴め、らしい。
そんなこと、探偵社に依頼しなくても監視カメラでも設置すればいい話なのでは?
そう思ったが、依頼人さんに少し失礼な気がしたので云うのをやめた。
「小僧、小娘、お前らが行け」
「「へッ!?」」
色々考えていてぼーっとしてしまった。
私とお兄ちゃんが密輸業者の証拠を掴め、と云うことだろうか?
「ただ見張るだけだ。
それに密輸業者は無法者だが、大抵は逃げ足だけが取り柄の無害な連中。
初仕事にはちょうどいい」
「で、でも」
このときもお兄ちゃんは反対していた。
流石ヘタレ。
でも私は
「行きます!行きたいです!」
「A!?」
仕事、といういつもは聞かない不思議な単語に誘われてしまった。
…でも私はこの選択をのちに後悔することになる。
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+アリス+(プロフ) - 野良神さん» 誤字の指摘ありがとうございます。すぐに直しますね。 (2018年12月24日 10時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
野良神(プロフ) - 13ページの異能力が維能力になってますよ! (2018年12月24日 9時) (レス) id: 98ee09b097 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - issuさん» 判りました。こちらの不具合かもしれないので直してみます。この作品を見てくださりありがとうございます (2018年10月13日 21時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
issu(プロフ) - はい! (2018年10月12日 22時) (レス) id: 9f68ff9d03 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - issuさん» イメ画は設定のところにあるもののことでしょうか? (2018年10月12日 20時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:+アリス+ x他1人 | 作成日時:2018年4月6日 17時