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二十四話【通路】 ページ25

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Aと鏡花はまた地図を片手に迷路を進んでいた。







「(順調に進んでいる筈だ)」






ゲームが始まって三時間が経過。
残りに時間でこの迷路を脱出しなければならない。








「おーい!鏡花ちゃーん、Aさーん!
良かったあ、見つかって……」


「………」







敦が手を振って此方に向かってくる。
だがAたちはその目に光を宿していなかった。
具体的に云うなら、無機物を見るような目。







「偽者」






そう鏡花が呟くと、短刀で敦の胸を刺した。
次の瞬間、敦の輪郭が歪み霧が薄くなるようにその姿は消えていった。









「此れで五人目……」


「しぶといですね」







二人が溜息をついた。
地形が変わることは無かったが、敦や太宰などの偽者が何度もAたちの前に現れた。
仕掛けが判れば怖いものはない。
だがこうも何度もこられると疲れてしまう。
一番厄介だったのは四人全員が現れたときだ。
あれは流石に参ってしまう。







「少し休憩……おわっ!?」






Aが壁にもたれようとしたときだった。
壁が回転してAが後ろに倒れる。







「痛たた……此所は……」







鏡花が手を差しのべてAが起き上がる。
回転する壁の先にも同じ白い壁があった。
二人は壁の向こう側に足を踏み入れた。
その先は真っ直ぐな一本通路だった。







「(道が繋がってる……でも……)」







此所は地図に載っていない場所だ。
A達の現在地点は迷路の端だ。
あと五、六ヶ所曲がればゴールできる。
なら此所は……







「(地図にも載っていない……隠し通路……!)」

二十五話【ゴール】→←二十三話【双黒】



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+アリス+(プロフ) - 怪盗MOONさん» ふふふ、どうでしょうか……。此れからのお楽しみです。 (2019年7月21日 12時) (レス) id: 00e250021f (このIDを非表示/違反報告)
怪盗MOON - なるほど。道化師は異能力者で、此のデスゲーム、・・・日い、“脱落者ニハ死ヲ与ウル”は道化師の異能と云う事か・・・。(と、云うのが私の推測です。) (2019年7月20日 15時) (レス) id: b5aabf0ca5 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - あいどんとすぴーくいんぐりっしゅさん» ありがとうございます。惚れていただけるなんて光栄です。更新頑張りますので、楽しみにしていてください(*^^*) (2019年6月6日 19時) (レス) id: 00e250021f (このIDを非表示/違反報告)
あいどんとすぴーくいんぐりっしゅ - え……なにこれ………めっちゃ好きなんですけど!!ヤバい!この小説に惚れる!いやもう惚れてる!更新楽しみにしてます!頑張って下さい! (2019年6月6日 18時) (レス) id: 7b91c6ec22 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:+アリス+ | 作成日時:2019年5月3日 17時

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