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十話【罰】 ページ11

少女の目の前で止まった弾丸。
訳が判らずパニックになった男は更に二発打つ。
だがそれも見えない壁にはばかられて、結局少女に中ることは無かった。







「な、何で……ッ」


「防弾硝子(ガラス)!凄いでしょ!
君みたいな輩を想定して仕込んだのよ!」






少女がガラスに手を当てた。
銃を打たれるまで気付かなかったが、其処には硝子が存在していた。
コン、と少女が硝子にノックすると、弾丸はポロポロと落ちていった。







「でもこれはいけないねえ。立派な【違反行為】だねえ。
伝え忘れていたけど、このゲームには
【やっちゃいけないこと】が決まっているんだ」


「なっ……!?」


「ルールを破った者、違反行為を行った者には罰を与えないといけない」







ゲームの絶対条件は、ゲームオーバー=死。
なら違反にはどうする。
Aには想像できた。
死、それしか考えられない。







「君は規約(ルール)の【遊戯司会者(ゲームマスター)ニ逆ラッテハナラナイ】と
違反行為の【遊戯司会者(ゲームマスター)ニ危害ヲ加エル】
の二つの罪を犯している」


「ッそんなの知らねえよ!」


「学校で道徳を学んでいたら、自然と判るもの。
それともあれかな?学校行かなかったとか」








このゲームにルールがあることを初めて知った。
否、この少女の様子を見る限り、あえて教えずに、
このような人間が出ることを予想していた。
だとしたら、これは見せしめだ。







「ッ貴様ァ!!」


「残念、犯罪者さん」







少女がリモコンのボタンを押した。
上から銃が現れる。
赤外線が男の脳髄を狙っていた。
目を閉じろ、手で隠せ、絶対に見るな、見てはいけない。
そう思っていても、体が動かなかった。
ああ、駄目だ。







バンッ






銃弾が男の脳を貫く。
辺りに血が噴出し、何人かに返り血がついた。
男は力を無くし前に倒れる。即死だった。
Aは手で口を押さえ、込み上げそうな思いを必死に堪えた。
一瞬の出来事であった。







「死んじゃったねえ。まあ、これを見たら後の皆は大体気がつくよね」









ーこのゲームからは逃れられないー









人の命をこんなにも簡単に踏みねじる。
そんな少女に誰もが恐怖を抱いた。
この子供に私たちは殺されるかもしれない。
この悪魔は、この道化師は__







この少女は、【少女】なんかじゃない。

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+アリス+(プロフ) - 怪盗MOONさん» ふふふ、どうでしょうか……。此れからのお楽しみです。 (2019年7月21日 12時) (レス) id: 00e250021f (このIDを非表示/違反報告)
怪盗MOON - なるほど。道化師は異能力者で、此のデスゲーム、・・・日い、“脱落者ニハ死ヲ与ウル”は道化師の異能と云う事か・・・。(と、云うのが私の推測です。) (2019年7月20日 15時) (レス) id: b5aabf0ca5 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - あいどんとすぴーくいんぐりっしゅさん» ありがとうございます。惚れていただけるなんて光栄です。更新頑張りますので、楽しみにしていてください(*^^*) (2019年6月6日 19時) (レス) id: 00e250021f (このIDを非表示/違反報告)
あいどんとすぴーくいんぐりっしゅ - え……なにこれ………めっちゃ好きなんですけど!!ヤバい!この小説に惚れる!いやもう惚れてる!更新楽しみにしてます!頑張って下さい! (2019年6月6日 18時) (レス) id: 7b91c6ec22 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:+アリス+ | 作成日時:2019年5月3日 17時

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