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三十一話【睡眠】 ページ32

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夕食は主食、汁物などをお盆に各自で乗せる給食のようなものだった。
それを食べ終えたA達は男女別の浴場で入浴。
自室のクローゼットに置いてあった寝間着を着る。
寝間着……と云っても緑色のジャージだ。
恐らく自分の通っていた学校の物だろう。
自室に戻ったAは椅子に座って考えていた。






「(自分達の生活用品が揃えられている)」






記憶はなくとも、回りの人間の着ている寝間着は裾が広がっていたり着古していたものだったり、【何時も使っている服】という感じがした。
其れをわざわざあのピエロは持ち出して此処においている。







「(誘拐、にしては少々至れり尽くせりな気がする……)」







そもそも何故自分達が誘拐されたのか。
その共通点は何なのか。
共通点は……異能力を所持していること?
いや、異能力の存在を知らない人も居たらしいから其れはない。
じゃあ……








コンコン







「一緒に寝ていい……?」







頭をひょこっと覗かせて枕を抱えた鏡花が訊ねた。
振り向いたAは嬉しそうに目を輝かせ「勿論です」と微笑んだ。
少し大きめの寝台に細身の二人はすっぽりと収まった。







「(共通点は……)」







そう考えながらAは上を向いた。
光のない暗い空間だ。
今日は月が隠れているのだろうか。





否__そもそもこの部屋に窓はあっただろうか。





そういえば此所は空の上だっけ、と思う。
そう考えた辺りからまぶたが重くなって、とろんと眠りに落ちてしまった。

終章【××】→←三十話【食堂】



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+アリス+(プロフ) - 怪盗MOONさん» ふふふ、どうでしょうか……。此れからのお楽しみです。 (2019年7月21日 12時) (レス) id: 00e250021f (このIDを非表示/違反報告)
怪盗MOON - なるほど。道化師は異能力者で、此のデスゲーム、・・・日い、“脱落者ニハ死ヲ与ウル”は道化師の異能と云う事か・・・。(と、云うのが私の推測です。) (2019年7月20日 15時) (レス) id: b5aabf0ca5 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - あいどんとすぴーくいんぐりっしゅさん» ありがとうございます。惚れていただけるなんて光栄です。更新頑張りますので、楽しみにしていてください(*^^*) (2019年6月6日 19時) (レス) id: 00e250021f (このIDを非表示/違反報告)
あいどんとすぴーくいんぐりっしゅ - え……なにこれ………めっちゃ好きなんですけど!!ヤバい!この小説に惚れる!いやもう惚れてる!更新楽しみにしてます!頑張って下さい! (2019年6月6日 18時) (レス) id: 7b91c6ec22 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:+アリス+ | 作成日時:2019年5月3日 17時

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